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銀くんだって…
かつかつ大股で廊下を進む…
「あ、ノアクンだぁ♥」
「ほんとだぁ♥ノアく~んやっほー♥」
「………」
「え〜無視ぃ?」
「あーん、ショックー」
そんな女子の声なんて聞こえてなかった
バクバクとなんだか聞きなれない音がうるさかった
そのままの勢いで階段を下りて校舎裏まで行く
隅っこで壁に与っかかってその場でズルズルとしゃがみこんだ
ぽぽぽぽ…っと顔が熱くなっていく
「………ッ…」
……………なんだこれ……
なんだかグルグルしていたたまれなくなって顔を覆ってそのまま伏せた
………………………………なんだこれ………!!
「お、おったおった、変態みーっけ…」
「……なに?…銀くん…俺の事心配してまさか性的に慰め…」
「アホか」
銀くんはハッと鼻で笑うとオレから少し離れたところに腰を下ろした
確かに銀くんの事だって学だってまだ好きなんだけどな…
「なんなん?変態くんは若葉ちゃんが好きなん?ん?」
「………」
「え?言うてみ?」
「………」
銀くんがにやにや笑いながらそう言った
こういうところはホント兄弟そろってそっくりだなって思う…
まぁ銀くんの方が10000倍かっこいいけど…
ちなみに金さんは若葉ちゃんが来た次の日の朝…
『おにーさんは旅に出ます、さがさないでください
楽しかったよ?
若葉ちゃんにもよろしくね?
p.s.お酒のお部屋にあったワイン一本貰います
金』
なんてメモと俺の背中に濃いキスマークを残してふらっといなくなってた
結局自分が焚き付けといてホントに自由な人だ…
銀くんはによによして「ほれ、言うてみ?」って催促してる
「……銀くん、俺と二人っきりなんかになっちゃっていいの?…襲ってエッチな事とかしちゃうよ…?」
話題を逸らしたくてそんな事を言った
また銀くんがフンと鼻を鳴らす
「別に?予告されてそれにおとなしく応じるほどオレアホやないし?」
「俺銀くんの事が好きなんだよ?」
「…の割にはテレテレしとらんやん?右手と右足一緒に出して歩いたりもしとらんし、ええとこのお菓子ももらっとらんで?」
「…ッ…!!」
「あー、赤くなっとるー」
銀くんがケタケタと笑いながら俺を指差す
くそ…墓穴ほった…
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