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本心100%

「で?変態の志波クンは若葉ちゃんが好きなんや?テレテレして手と足一緒に出して歩くぐらい?」 「…………」 ついさっき、まなと久々教室で昼飯食っとったら突然志波がおっきな白い箱抱えて教室に入ってきてそれを挙動不審に猛のわんこに押し付けて挙動不審に出て行った ちょっと面白そうやったから茶化しに来てみたんやけど案の定面白かった 志波が耳の端を赤くして裏庭でしゃがみこんどる 「え?なんか言うてみ?好きなん?アレアピールのつもりなん?」 「…………」 いつも何を言ってもめげず食えないやつな志波が顔を赤くしてうずくまってるのを見るのはなかなか気分が良かった まなに怒られそうやけど… 「…………ら…」 「え?なんやて?」 志波が何か小さくつぶやいた 聞こえ辛かったから聞き返すと志波は真っ赤な顔でこっちを見上げてすごい勢いでまくしたて始めた 「だって仕方ないじゃん!?俺もなんだかよくわかってないんだから!!」 「へぇ?」 「人の事好きって思ったことがまずなかったし、銀くんと学はそりゃもう毎日欠かさずeverytimeオカズにして撮った写真とか精液とか陰毛とか保存たりそれを何度も見返したりするぐらいには好きだったけどなんかちがうんだもの!!好きって思ってる銀くんや学にはそんなことないのに別に好きだなんて思ってるつもりのない若葉ちゃんは変なんだもの!!」 「…………」 わぁぁぁぁぁぁと声をあげて志波はまた顔を手で覆って伏せてしまった え…てかこいつオレやまなの精液とか陰毛まで保管しとるん…? きも… 正直他人の精液やら陰毛やらをきっちり保管してしかもそれをオナニーのネタにしとるって当の本人の前で堂々と言うだけのメンタルがあって、なんでただプレゼントあげるだけであれだけ挙動不審になれるのかがわからない… 志波はまだ何かブツブツ言ってた 「……しょうもな…」 「銀くんが体で慰めてくれたり…」 「せん」 「………」 チラッとこっちに目くばせする志波を一蹴する 「そんなんさくっとどっか行って、さくっと落として、さくっと既成事実なりなんなりがあったらええねん、そもそもオレとまなかてそうやし…」 「え…その話聞きた…」 「教えん」 「………」 志波はなんやふっかいため息をついて動かなくなった まぁ志波の反応自体はおもろかったけど話の内容はしょうもなかったな… ぱんぱんっと制服の尻を掃って立ち上がる もうここにおる面白そうな理由もないし、まな待っとるし戻ろ… 「まぁオレ的には変態クンがわんことくっついてくれたら厄介なのがおらんくなって清々するけど?まぁ頑張りや~」 「………」 これは本心100%だ そんな事を言ってその場を後にした

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