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意地悪しちゃうゾ♥

「ねぇねぇ…あそこでさ焼き鳥焼いてる人、超イケメンじゃない?」 「え?どれ?」 「ほら、すぐそこだって、なんて言うんだろ?色気ダダ漏れ?」 「わっ!!ホントだ!!スッゴイかっこいいね!!」 少し離れたところで女の子たちがキャーキャー言ってる声が聞こえた やっぱりキャーキャー言われるのはいくつになっても気分いいよねぇ~ そっちの方にぱちっとウインクするとそっちにいた女の子たちはもっとキャーキャー言ってそれから屋台の列に並んだ オレは今絶賛バイト中です 数か月前愛する弟に愛想を尽かされて追い出されそれからしばらくはお金持ちハーフくんの家で風呂ありベットありセックス・酒完備のぬくぬく温室生活を送ってたんだけどそれもなんだか飽きちゃって今はまた女の子の家を転々としてる ちょっとやってみたかったんだよね…お祭りの売り子さん… しかも時給1000円… オレに限っては表で焼き鳥焼いたり客引きしてるだけで時給が+500円で合計1500円でいいよって!! でももちろんそれに見合うだけの仕事はこなしてる その証拠に今ならんでるお客さんのほとんどは女の子だった いや~ホントかっこいいって言うのも罪だよね!! おかげでオレを雇ってくれた強面のおじさんもご機嫌だった オレもご機嫌♪ だってちやほやされるの楽しいんだもん♥ こんな感じのルンルンな気分で焼き鳥を焼いてたら視界の端にやたらと目が痛くなるような明るい金髪が見えた その少し白いような透ける金髪に見覚えがあった 「あれ?ハーフくん?久しぶりだね~?」 「………!!」 「そんなに嫌そうな顔しないでよ~傷つくなー」 「………金さん……」 ハーフくんは白い派手な浴衣を着て俺を見るとすごく嫌そうな顔をした そんな顔されたら金さん傷ついちゃう… しかもハーフくんははぁ…っと溜息をついてから緑茶とイチゴ味のラムネを買ってさっさといなくなろうとした イチゴ味のラムネ……あれ?ハーフくんもしかして… 「ハーフくん、もしかして若葉ちゃんと一緒に来てるの?」 「…………だったら……なんなんすか…」 「え~!!やっぱりそうなの?」 わざと大げさにリアクションを取るとハーフくんはカァッと少し頬を赤らめてばつの悪そうにする そんなハーフくんは珍しくてなかなか見てて楽しかった 「で?どこまでしたの?ちゅー?もしかしてもう事後?いっぱつヤってから来たの?」 「…………」 「え?なにもしかしてまだ?」 「…………」 「え、まだなの?ほんとに?」 ハーフくんは黙ったままだった 「えー!!ちゅーもまだ?」 「……………」 「ふぅーん、そうなんだぁ、へぇ~…」 せめてもの抵抗とじっとその場を離れようとしないハーフくんを茶化す 情けないなぁ~ 意地悪しちゃうゾ♥

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