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言いたい衝動

「ほら、若葉ちゃん、イチゴのラムネね」 「……ウ、ウス…アザッス…」 「…?」 「………」 金さんと別れて若葉ちゃんの待っているベンチに戻るとなぜか汗だくのおかしな若葉ちゃんが座って不自然にぶんぶんと手を振っていた なんかはぁはぁ言ってたし……まぁ良いけど… 買ってきた緑茶のペットボトルを開けてキュッキュッと音を立てて飲んだ それから口を離してほっと一息つく 『じゃあさ…今の、若葉ちゃんにやるって言ったらどうする…?』 金さんのセリフが頭の中でリピートされた 別に俺は金さんにキスされても別に嫌じゃない むしろ金さん上手いしこういう公衆の面前で突然ああいうことするのはどうかなって思うけどきもちーしどっちかって言ったら好きだ 顔も銀くんと似てるし… 「………」 「…!!」 チラッと若葉ちゃんの方を見るとなんだか小さくなってちびちびとイチゴのラムネを飲んでた若葉ちゃんと目が合った 慌てた若葉ちゃんは目を逸らして突然ごくごくとイチゴラムネを飲んでげほっとむせていた ……foolish… 「ゲホッ!!げほげほっ!!うぇー…」 「汚いよ若葉ちゃん」 「あい…ずびばぜん…」 「……ほら、ハンカチ…」 「…あい……」 若葉ちゃんが俺の渡したハンカチでぐしぐし顔を拭く ………今そのハンカチの値段言ったらもっとげほげほすんだろうな… しばらくして若葉ちゃんは落ち着くと今度はなんだか黄昏てるみたいにボーっとしだした たまーに緑茶を飲む俺の横顔を何か言いたげな表情で見つめてはうつむいて胸を押さえて頭をかしげている ホント意味わかんない… 飲み終わった小さいペットボトルをぽいっと近くにあったゴミ箱に投げ入れて立ち上がった 「若葉ちゃんそろそろ行こ?花火、良いとこで見たいでしょ?」 「え…あ、う、ウス…」 そう言って若葉ちゃんはいそいそ荷物をまとめて俺についてきた ちょこちょこと俺の少し後ろを歩いてる ……なんか… ちらっと肩越しに若葉ちゃんを確認する 若葉ちゃんは俺と目が合うとビクッとしてばつが悪そうに目を逸らした さらに不自然に吹けもしないのに口笛吹くみたいな口しちゃって… 再度前を向いて人の合間を縫って進む 「………」 「………」 ……なんか…視線を感じる… もう一度振り向くとまた何か言いたげな目でこっちを見る若葉ちゃんがいて若葉ちゃんは俺と目が合うと慌てて目を逸らした ………イラッ…

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