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不貞寝

俺がダイエットを始め銀に『俺に触らない』ルールを守らせ始めてから5日目… 今日も裏庭で昼飯を食べていた 「………あの…学さん?」 「なに?」 「あの…なんか……いいんスか…?…あれ……」 「あぁ…構って欲しいだけだから放っといていいよ、もう昨日からずっとあぁやって無理無理言うんだよ…」 「………」 恐る恐る俺に声を掛けた猛が俺の背後に転がってるデカいピンク色の頭を指差す そいつはぼやーっと上を見上げたままたまーにこっちに何か言いたげな目を向けている 正直構ったら負けだ… 昨日ぐらいまでは銀も俺に気付かれないように俺に触ったりしようとしてたんだけどもう今日は諦めたのか手を伸ばして来なかった 「…………」 「……おい…」 「…………」 「早く昼飯食わないと午後の授業遅れるぞ」 「…………」 でもそのかわりに不貞腐れて何も話さなくなってしまった 本当に子どもみたいだ… しかも教室でもずっとこんな感じ… でも構ってやると思ったら大間違いだ 俺の言ったことを聞かずまだ地面に寝っころがっている銀を無視してパンをむしって口に入れた そこで幸せそうに猛の弁当を頬張ってた健斗が頭を捻ってから口を開いた 「ねぇ学?学お昼は?」 「このパン」 「?他には?」 「これだけだだけど?」 「え~!!」 健斗が大げさにひっくり返る 一応仮にもダイエットだからと思って昼はそんなに食べないようにしていた 「お腹減っちゃうよ~、学猛の卵焼き食べる?おいしいよ?」 「あー…今はいいや」 俺の目の前にフォークに刺さった綺麗な卵焼きが突き出される 正直黄色くて甘くておいしそうだったけど今回は遠慮しといた 健斗は唇を尖らせて『おいしいのに…』って言ってそれを自分の口に放り込む お腹がきゅるる…っと小さく鳴った 少し恥ずかしいけど誰にも聞かれていなかったらしい 銀は相変わらず不貞腐れて寝たままの状態で動かない

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