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欲求不満感染
俺がダイエットを開始して二週間弱が経った
体型ももうほとんど戻って来た
元々そんなに太ってたってわけじゃないしちょっとだけ脂肪を筋肉にしただけだしね
きゅるるるるる…
………ただちょっと…最近あんまり食べてなかったせいでお腹が…
きゅるるるるるる……
自己主張するお腹を押さえて我慢する
絶食はあんまりよくないってわかってるけどその……銀があんまりむりむり言うから…
べ…別に銀のためじゃないけど……
でも……
「………」
「……な…なんか暑いなぁ…?」
銀の家に行った日
たいして暑いわけでもなかったのにカーディガンを脱いでシャツのボタンを第二まで開けてみたりした
「そう?クーラー入れる?」
「い…いや、そこまでじゃない…けど…」
「…?そう?」
「………」
「………」
「な…なんか…疲れた、な?」
今度はボタンを開けたまま銀のベットにボフッと倒れ込んでみる
銀はチラッとこっちを見たけどすぐ自分の見ていた雑誌に視線を戻してしまった
「寝ててええよ?一時間ぐらいしたら起こしたろか?」
「……いや…いい…」
「…?そう…」
銀は何日か前から全然『触りたい』とか『えっちしたい』って言わなくなった
実際全く俺に触れて来ようとしない…
……もうそろそろ銀がしたいなら良いんだけどな……
ベットに寝そべったまま銀の背中を眺める
わざとシャツの胸元をはだけさせたり俺なりのだけど色っぽい息を吐いてみたりする
でも銀は反応を示さなかった
………ちょっとさみしい…
「………我慢してんじゃねーよ…ばーか…」
「……?まななんか言うた?」
「………別に……」
小声でそんな事を言ってみた
銀にはよく聞こえてなかったらしい
俺が我慢しろってさんざん言ったのに理不尽なのはわかってる…
ちょっと…さみしいな…なんて……
枕に頭を乗せると銀の匂いがして胸の奥の方がキュンとした
…あれ……なんだかホントに眠くなってきた…
そういえば最近良く運動したりしてたから…な…
俺はそのまま意識を手放してしまった
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