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決意
……まな今なんて言うた?
ちゃんと言う?恋人やって?だれに?
オレの目の前で耳まで真っ赤にしてそっぽを向くまなを見つめる
まなは恥ずかしかったのか小さくプルプルと震えてた
まなやで?
人一倍恥ずかしがりで…オレと付き合っとることだって絶対誰にでも内緒にしたがるあのまながやで?
少し時間を置いてとたんに嬉しくなった
そっぽを向いたままのまなの手を引いて抱き締める
まなは目をしぱしぱしさせとった
オレに抱き締められとることに気付いて顔を真っ赤にして抵抗しだす
それでも離さなかった
「やっ、やめろ!!離せよ!!」
「ははっ、まな、オカンにオレと付き合っとるって言うてくれようとしたん?」
「…そ…!!………そう、だよ……」
「ふーん?」
まなが顔をもっと赤くしてとたんにおとなしくる
視線を合わせた
まなは顔を伏せてちょっとむすくれたようないじけたような顔をしてた
上目使い気味でかわええだけやけどな
「ふふっ…嬉しい、ありがと…」
「……別に…結局言えなかったし……」
「もう言ってくれないん?オレと付き合っとるよって、オレの事好きやって言ってくれんのん?」
「……そ、れは………」
まなは眉毛を下げてちょっと困った顔になってしまった
視線を泳がせて何か考えてるらしかった
…まぁ…おいおい、かな?
「ふふっ、ええよ別に無理せんでも…」
そう言ってまなの額にキスをした
またまなが俯く
そしてちょっとしてからオレの胸の置いてた手をきゅっと握って口を開いた
「……いい…」
「………ん?」
「…言う……」
「え…」
「母さん、と…父さんに、銀…と付き合ってる…って…言う…」
「………」
まなの顔は見えんかったけどもう耳も首も赤くなってていじらしくてかわいかった
「ほんと?ほんとに言うん?」
「……うん…」
「………」
キュウッとまながオレの胸に置いてる拳を強く握って頷いた
そのままオレの胸元にぽすんっと収まるように倒れてくる
「………す…き………だ、から……」
まながぼそっとそう言った
「まなぶ~、ほおつきく~んご飯出来たわよ~」
まなの貴重なデレの直後階下からまなのオカンの声が聞こえた
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