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人目を盗んで
「あらぁ、頬付くんごめんなさいね?大丈夫?」
「はい、オレは全然…」
「学もついてなかったわねぇ…」
「………そ…だね…」
家に着くとパタパタと母さんが出てきて俺と銀を迎えてくれた
俺の頭に手を当てて熱はなさそうねって言ってる
銀と打ち合わせをして初めから言い訳は用意していた
「スイマセン…杉田くんお腹痛いみたいで…もしかしたらオレの家で食べたものが良くなかったのかもしれません……」
「そんないいのよ~そんなの自己責任だもの」
「あ、と…えと……銀の家、で風呂借りた時、に…その…足、滑らせちゃって…腰打って……」
「あらら~痛そうねぇ…」
「……し、心配かけて…ごめん……」
あらあらと母さんが本当に心配そうに俺の腰を撫でてくれるから申し訳ない気持ちになった
………でも銀とセックスして腹と腰が痛いなんて絶対言えない…
「あ、ごめんなさいね、学も早く休みたいし、頬付くんも学背負ったままじゃ重いわね?部屋まで行きましょうか…」
母さんと一通り離すと母さんは俺を部屋のベットまで連れて行ってくれた
って言っても連れて行ってくれたのは銀で母さんはドアを開けたりしてくれてたんだけど…
部屋のベットはわざわざきれいな布団に取り換えられてて湯たんぽなんかも用意されててちょっと気恥ずかしかった
俺が昔使ってたぬいぐるみとかも置かれてる…
でも正直ありがたかった
なんだか湯たんぽ持ってると腹あったかくていいかんじだし…
銀もそっと俺をベットにおろしてくれて気遣ってくれるのがよくわかった
元はと言えば銀のせいだけど…
「………っはぁ…」
「どうしたのかしらねぇ…でもお母さんたちがいる時で良かったわねぇ…」
母さんがニコニコして頭を撫でてくる
いつもなら恥ずかしくそっぽを向いちゃったりするけど母さんがなんだか嬉しそうだからそのままにしといた
銀は母さんから半歩下がったとこでニヤニヤしてる
でも母さんが振り向くとすぐに良い顔を作って母さんに笑いかけた
「じゃあ、オレはこれで失礼しますね」
「頬付くんごめんなさいね、何にもできなくて」
「いや、杉田くん送りに来ただけだったので」
「ちょっと待ってて、まだお父さんのおみやげ残ってなかったかしら?」
そう言うと母さんはあわただしく部屋から出て行った
銀と二人部屋に取り残される…
………………………
銀は何も言わずに俺のベットの縁に座った
思わず身構える
「………なん、だよ…」
「んーん?べーつにー?」
銀はそう言いながらも俺の頭に手を乗せてわしゃわしゃと頭を撫でた
母さんに続いて銀まで…
下の階からはあらぁ?って言う母さんの声が聞こえる
「オカン戻ってきちゃうな…」
「……そうだよ…早く帰れ…」
「ひどいわぁ~せっかく送って来たったのに…」
銀はブーッと唇を尖らせた
「でもまぁ…オレももう帰ってまながびしょびしょにしたシーツ洗濯せなあかんからな」
「ッ!!」
「ふふっじゃーね、まーな?」
銀はそう言うとチュッと俺の唇に軽くキスをして笑いながら部屋から出て行った
「………」
ぽかんっと呆けた顔でしばらくフリーズする
「…じゃあ、ほんとにありがとうね~」
「いえいえ…お土産も貰っちゃって…」
なんて会話が下の階からぼんやり聞こえた
「ッ~~~~~~!!!!!!!!!」
ぼぼぼっと顔が熱くなった
また銀に遊ばれた…!!
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