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イギリスへ

久しぶりに再会したmamaはまた綺麗になったみたいだった 37歳で今も現役でモデル業をやっていて、他にも映画に出たり、自分のブランドを持ってたりとなかなかに忙しい人だ mamaは18歳ぐらいの時にpapaと出会ってそのまま結婚して俺を生んだ 当時は仕事をしばらく休んでpapaと一緒に日本のpapaの実家で俺を育てていて、俺が少し大きくなると今度はまたpapaと一緒に俺を連れてイギリスに戻ってお仕事も再開した papaもmamaも忙しい人たちだったけど俺に惜しみない愛情を注いでくれた そんな回想に耽っているとmamaはふうっと息をついて帽子とサングラスを取るとちらりっと金さんを見て俺に紹介を求めた 「mamaそちら金さんだよ、金さんこちら俺のmama」 「ハーイ♥」 「……こんにちは…」 金さんはニコニコしてmamaにひらひら手を振った mamaも笑って軽く頭を下げる それから俺に向き直った 「ロビーにお土産置いてあるから後で好きなの取ってっちゃって良いからね」 「…いつもありがとう、でも良いのに」 「いろんな人がたくさんくれるのよ、付き合いでね」 そう言ってパチッとウインクする母さんは息子の俺でもかわいいと思う ちなみにpapaもカッコいいんだ、papaは結構日本でのお仕事とか多いから三か月に一回ぐらいはあってたりする 二人とも大好きな俺のpapaとmamaだ 「でもmama、珍しいね、日本でお仕事?」 「えぇ…ちょっとね、今日もこの後こっちの雑誌の撮影と取材があるわね、それにこっちに新しく出すお店も見に行かないといけないから…しばらくはこっちにいるわ」 「そっか、嬉しいな」 「時間ができたらdateしましょう、できればpapaも誘ってね」 「うん」 純粋に嬉しかったので素直に挨拶をする 次会うのはいつになるかわからないからね それを口にするとmamaの動作が一瞬止まってそれから真面目そうな顔をしてこっちを見た 「そのことなんだけどねhoney…」 「?」 「今回こっちに来たのはhoneyにとって大事なことも話そうと思ったからなの…もうすぐJapanでは受験とかそう言うseasonじゃない?」 「………」 mamaが俺の隣に腰を下ろして俺の手を握る まっすぐに俺の目を見ていた 「ねぇhoney?…私と一緒にイギリスで生活しない?」 「!!」 「このあいだね事務所の人にあなたの写真を見せたのよ、そしたらすごい気に入ってくれてね、私の息子で話題性もあるし是非デビューしないかって言われたの、前に見せたのはhoneyがホントに小さい時だったし、その時はmamaもpapaもhoneyをストレスも多いそっち側にするつもりなかったから断ってたんだけど……honeyももう大きいし、ね?」 「………」 母さんがフフッと笑って首をかしげた 俺が…イギリスに戻る…? チラッと頭にあの駄犬の顔がよぎった 「別に今すぐ返事頂戴ってことではないのよ、mamaが戻る時までに考えてくれたらいいわ、あくまでhoneyの『進路』の一つとしてね?」 「…わかったよ、mama…」 mamaは満足そうに笑って立ち上がった もう準備して行かないといけない時間らしい 「それじゃあね?今日はちょっと無理だけど…明日は一緒にdinnerでもしましょ?予定空けておいてね」 「OK…」 mamaはそう言って金さんに軽く頭を下げるとかつかつとヒールを鳴らして出て行った ………… 両手を組んでじーっと考える 俺がモデル…母さんと同じ事務所で… 何故か頭に浮かんだあのわんこの顔が消えてくれなかった 金さんはそんな俺をにまにま笑っておもしろそうに見ていた

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