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ふたりぼっち
「あっ!!またノア先輩ッス!!」
「…hello若葉ちゃん」
「ヘロ…」
「Lの発音…」
今日もこうして屋上に来て若葉ちゃんとお昼を食べる
別に俺が校舎裏にいけば若葉ちゃんだって屋上に俺がいないことを確認して校舎裏に来るんだろうけどなんでか毎日寒くても屋上に来てた
……別に若葉ちゃんと二人がどうとかそう言うのではない…多分…
若葉ちゃんわよじよじと小屋の上に登って当たり前のように俺の隣に座った
さむいッス~って首をすくめてる
「先輩今日もひとりなんスか?ぼっちッス?寂しいッス?」
「…その言葉そっくりそのまま若葉ちゃんに返すよ……」
「俺は違うッス!!ノア先輩とお昼食べたいからここくるッス!!ノア先輩いるからぼっちじゃないッス!!」
「………」
この犬はこう…
若葉ちゃんの不意打ちの発言に耳が熱くなった
最悪…こんな奴相手に赤くなるとか……
プイッと顔を背けて明後日の方向に視線を向ける
若葉ちゃんはそんな俺の顔を不思議そうに覗き込んできた
「?ノア先輩?どうしたんスか?」
「………なんでもない………あと…その考えかたで言ったら俺だってぼっちじゃないからね…」
「!!ホントッス!!先輩もおれがいるからぼっちじゃないッス!!先輩天才ッス!!」
「……若葉ちゃんがバカなだけだって…」
顔を逸らしたままそう言うと若葉ちゃんは一人できゃーきゃーはしゃいでた
俺も若葉ちゃんとお昼食べたいからここにきてる……なんて…
そんな考えが一度でも浮かんで余計に顔が熱くなった
俺も相当バカになったな…
って言うか若葉ちゃんのバカがうつった…
はぁっと溜息が出た
「あっ!!先輩幸せ逃げるッス!!」
「若葉ちゃんにあげるよ」
「えー…おれより先輩の方が薄幸そうッス」
「…そんな言葉どこで覚えたの……」
「頬付の兄貴が教えてくれたッス!!猛さんみたいな人の事を『薄幸』って言うらしいッス!!」
「……もしかしてソレ猛に言ったの?」
「ウス!!そしたら猛さん、なんか紺庄先輩ぎゅってして動かなくなっちゃったッス…」
そんな他愛もない会話をしながら昼ごはんが進む
悪い気分じゃなかった
そんな時またあの疑問が浮かんできた
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