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待ってください!!
まだ授業中で誰もいない校庭を横切って校門のところに止る赤い派手な車に近付く
そしたら車の中にいたmamaが俺に気付いて車から出てきた
「Hi honey. 最後の学校は楽しかった?」
「…うん、mama」
「それより…いいの?お昼までいてお友達とお別れするんじゃないの?」
「………もう、すませたから…」
嘘…
チラッと頭に若葉ちゃんの顔がよぎった
「………」
一人で荷物を片づけながら泣いたあの日
結局なんで涙が出たのかはわからなかった
でも胸が痛くて苦しくて涙がたくさん出た
今までそんな風になったことはなかったから病気なのかと思ったりもした
結局しばらく泣いたら涙は出なくなったけどその後もずっと胸が痛くて苦しかった
きっと俺は若葉ちゃんに会わないで行った方がいい…
その時直観的にそう思った
「今朝の…どうだった?classmateにいろいろ聞かれたんじゃない?」
「それは…だって『シェリー・ラストン』だよ?質問攻めにされて大変だったんだから」
「ふふっ、mamaもまだまだ捨てたもんじゃないわね」
パチッとmamaが愛らしくwinkした
捨てたもんじゃないなんてレベルじゃないと思う
『今朝の』って言うのは朝mamaがサングラスを取って女の子たちに挨拶したことだ
教室に入った時にはそれはもう噂が広まっててあの『シェリー・ラストン』が母親なのかってさんざん質問された
正直うっとおしいぐらいだったけど、実は学がmamaのファンだったらしくって学の興奮してキラキラした顔を見れたからプラスマイナスプラス100ぐらい
おまけに銀くんのやきもち妬いてる顔も見れたからさらにプラス100…
学にはmamaのサインを送るねって約束したんだ
とにかく銀くんや学、健斗やその付添いで教室に来てた猛とはちゃんとお別れしてきた
寂しいけど俺には学や銀くんとの愛のメモリーがあるからね♥
あとは意外にも金さんからメールが来てたっけ?
『ばいばい、またえっちしようね♥』って書かれてただけで寂しいも何もあったもんじゃなかったけど…
他にちゃんとお別れを言うほど付き合いのある人なんていないし…いいんだ…
「じゃあ…行きましょうか?」
「……うん…」
mamaが俺の荷物を車のトランクに入れて運転席に乗り込んだ
もうここに来ることはないんだ…
一足先になんだか卒業気分だった
向こうに着いたら……忙しくなるのかな?…学にmamaのサイン送ってあげないとな…銀くんには俺のkissmark付のサインを送ってあげよう…健斗と猛はきっとこれからも仲良しなんだろうなぁ…金さんは……まぁ…当分はあんな生活のままなんだろう………若葉ちゃんは……
フッと笑みがこぼれた
俺…Japanに来てよかったなぁ…
そんな良い感じに感傷に浸りながら絵になる感じで颯爽と車に乗り込もうとした…
でも…
「のあせんぱいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
「!!」
「待ってくださああああああああああああああああああああい!!!!!!!」
「うっわぁ!!」
突然後ろから叫ぶみたいに名前を呼ばれて振り返ると次の瞬間お腹ににどっしーんっと何かが突っ込んできた
『何か』って言うか…
「若葉ちゃん…」
「ノア先輩…!!」
どすんっと校庭にひっくり返って目を開けるとお腹の上に若葉ちゃんが乗っかってしがみついてた
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