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仲良しの証

今度はそのままギュッと若葉ちゃんを抱き締める 若葉ちゃんは俺の胸にすっぽり収まる良いサイズだった 若葉ちゃんの耳もとに口を寄せる 「待ってて…迎えに来てあげる……だからいい子で待っててね」 「…!!」 「知らない人について行っちゃダメだよ?あと金さんにも…もうちょっかいかけてこないだろうけど注意してね…」 「………」 「ちゃんと勉強していい子にしてるんだよ?」 「………」 若葉ちゃんがまたグズっと鼻をすすった うんうんと何度もうなずいている 「……返事は?」 「……あぃ…」 「フフッ、ひどい声」 「…あ…ぃ…」 ずるっとまた若葉ちゃんが鼻水をすする しばらくそのままhugをしてから若葉ちゃんの体から自分の体を離した あーあ…なんだか負けた気分だ… 若葉ちゃんはまた涙を両目にいっぱい溜めている でもさっきよりもちょっとだけすっきりしたような顔をしてる気がした 「………」 「…グズッ…?」 「………」 制服の袖で顔を拭いながらこっちを眺める若葉ちゃんの頭を撫でてあげてそれからほっぺを撫でる 涙で濡れてまだべたべたしていた ……… そして若葉ちゃんの髪を少しかき上げた時チラッと若葉ちゃんの幼い顔に似つかわしくないピアスが耳に光っているのが見えた 猛を真似して明けたのかな… そこに触れると若葉ちゃんがビクッと身を縮めた そこでちょっと良いことを思いついた 「若葉ちゃん、ちょっと待ってて」 「……?」 若葉ちゃんの頭をポンポンと撫でてから一度車に戻る トランクに入れてたsuitcaseをわざわざ開けてあるものを取り出した 「若葉ちゃんこれ、俺が迎えに来てあげるまでずっとつけてて」 「……こ、れ…」 「ピアス、nippleのなんだけど耳にもつくから」 「……?…にっぷる?」 「乳首の事だよ…」 若葉ちゃんはそう言うと顔をしかめて自分の胸を手で覆った 「だから耳にも付けれるから、外したら怒るよ」 「…!?理不尽ッス!!」 そう言いながらも若葉ちゃんは俺の目の前でそのピアスに付け替えてくれた 若葉ちゃんが右耳につけてくれた金色の輪っかはやっぱり若葉ちゃんの耳には大きくてなんだか変に目立っている でも…その方がいいよ…俺のって良くわかるし…いい虫除けにもなるし 俺ももう一つのピアスを取り出して自分の耳に付けて若葉ちゃんに見せてあげた 俺は左耳につけた 「…?一個だけッス?」 「そうだよ、一個が若葉ちゃんでもう一個は俺がもっとくの」 「…仲良しみたいッス」 若葉ちゃんはちょっと嬉しそうだった もう泣いてはいなかった

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