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pair earrings
「若葉ちゃんこれ、俺が迎えに来てあげるまでずっとつけてて」
「……こ、れ…」
そう言ってノア先輩がおれにピアスをくれた
にっぷるって…おっぱいにつけるやつ?らしいッス
でも耳にもつけれるからって…
授業中、窓からグラウンドを歩くノア先輩が見えて…ノア先輩がもう行っちゃうって、いなくなっちゃうって思って…そしたらなんだか突然心臓がどくんってなって痛くて、苦しくて、いっぱい走って…そしたらノア先輩に追いつけた
ノア先輩がくれたピアスを自分の右耳につけてみる
いつも自分がつけてる、昔猛さんが中学卒業するときにねだりにねだってもらったシンプルな輪っかのピアスよりも重たくてなんだかちょっと変な感じだった
片方の耳だけだし…
そう思ってピアスを弄ってたらノア先輩がおれにくれたピアスの片割れをとりだして今度はそれを自分の耳につけた
ノア先輩のきれいな金色の髪の毛とピアスのごーじゃすな金色は良く合ってて少し大きくても全然違和感がない
これでピアスはノア先輩の左耳とおれの右耳に一個づつになった
「…?一個だけッス?」
「そうだよ、一個が若葉ちゃんでもう一個は俺がもっとくの」
「…仲良しみたいッス」
思ってた事が意識せずぽつりと口から出た
なんだかお揃いみたいッス…
健斗さんが前自分と猛さん用に二つキーホルダーを買って嬉しそうに『お揃いってなんか仲良しな感じがしていいよね!!』って言ってたのを思い出した
あ、そう言えば頬付の兄貴も学さんとお揃い持ってるって言ってたッス
何がお揃いなのか聞いたら『若葉ちゃんにはまだ早いからダーメ』って内緒にされたけど…
とにかくお揃いって仲良しな感じがするッス
だからこれもお揃いみたいだから…仲良しみたいッス
でもいつもおれと仲良しだって誰かに言われるとノア先輩は『は?若葉ちゃんと仲良し?やだよ』って言ってるッス
だから言った後に今回もそう言われるかと思った
でも…
「……俺と仲良しじゃいや?」
「!!そんな事ないッス!!」
ノア先輩がそういってくれたッス
やっぱりおれと先輩は仲良しッス!!
「…言っとくけど、俺と俺公認のpairのearringなんてすごいことなんだからね?わかってる?」
「うす!!」
「………」
なんでかノア先輩ははぁ…って溜息をついたけどその後にふっ…って笑いながらまぁ…いっか…って言ってた
…?変な先輩ッス
そう思って首をかしげていたらノア先輩が頭をぽんぽんって撫でてくれた
健斗さんが猛さんに頭撫でてもらって気持ちよさそうにしてるのがわかる気がした
ノア先輩が確認するようにさっき付けたピアスに触れる
またふっ…って笑って満足そうだった
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