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おバカな忠犬
俺はmamaと同じようにイギリスでmodelをやる決心をした
いろいろ後ろ髪を引かれるような出来事もあったけど、それでも自分で良く考えて決めたことだし後悔はしてない
「Hi, cutie!! I'd been looking forward to today.」
「Thank you.」
「You look like your mam when she was young.」
そう言って俺がこれからお世話になるmamaの事務所の偉い人は俺にhugとkissをした
mamaの事務所の人はみんな俺を歓迎してくれてみんな俺をちやほやしてくれた
mamaもそんなちやほやされてる俺をみて満足そうだった
…………
Japanの事を思いだす
つい数十時間前まで俺はまだJapanにいたんだ…
チラッと若葉ちゃんの顔も頭に浮かんだ
………大丈夫かな………………別にどうでもいいけど……
そんなこんなでmamaと一緒にいろんな人にあいさつに行ったり荷物の片づけをしたりしてから一休みしたらもう朝の5時近くだった
「………」
中途半端に早起きしてしまった…
今日はまだ何かあるわけじゃないし部屋の片づけでもして過ごそうと思ってたけどさすがに朝の5時から気合いを入れてやるほどのものでもない
俺が生活するのはmamaが住んでるmansionで部屋がたくさん余ってるから好きに使っていいよってmamaが…
だから元からそれなりに整ってるし俺がしないといけないことも持って来た洋服なんかをしまったりするぐらいだった
もう一眠りしようか…
そんな風にも思ったけどもう完璧に目がさえてしまって眠れそうにない
mamaは今日もお仕事があるみたいだけどそれでもさすがにまだ起きてないし朝ごはんにもまだやっぱり早かった
………そう言えば…こっちに来てからスマホいじってなかったな…
そう気づいてJapanで飛行機に乗ったきり電源を切ってたスマホの電源を入れた
一気に大量のメールが届く
その中のほとんどは女の子達からだったけどそれらは無視してそれ以外を開いていく
学からも届いててもちろんすぐ保存したよ♥
でもその学から届いたメールには
『若葉ちゃん、すごく泣いてたよ』
って書かれてた
ほら……ムリして慣れない我慢なんかするからだよ……
もっとわんわん犬らしく泣けば良かったのに我慢して、笑ったりしてさ…若葉ちゃんのくせに…
そう思ってすぐに他のメールの確認に移ったけどどうしても気になってしまって頭から離れない
若葉ちゃんからメールも届いてないみたいだし
………………あーもう…!!
結局気になってる自分にイライラしながら若葉ちゃんにメールを打って送った
『こっちについてやっと落ち着いたよ、若葉ちゃんちゃんと良い子にしてる?』
『俺から』『個別で』メールをもらえるすごさなんてわかってないんだろうけど…
自分の送ったメールを見て思う
…………若葉ちゃんやっぱり悲しかったんだろうか……
もう一度学のメールを眺める
それからちょっと考えてもう一通メールを送った
きっと若葉ちゃんの事だからあんな風に意地張ってにこにこしても今はしょぼーんってしてるに違いない
『俺がいないくらいでへこんだりしないでよ、へこんだ若葉ちゃんすっごいブサイクなんだから』
………でも…俺を思ってあんなに頑張ってくれたんだから少しぐらいご褒美をあげてもいい…
『大丈夫だよ、若葉ちゃんならいい子にできるよ』
若葉ちゃんには元気でいてもらわないと困るからね
それからしばらくしてなぜか若葉ちゃんのSelfieが添付されたメールが送られてきた
目元は腫れてるし鼻もピエロみたいでぶっさいくだったけどにーって笑ってた
ちゃんと言いつけを守ろうとしてくれてるらしい
ははっ、おバカだ…
………………………………おバカな忠犬だ……
ちょうどリビングの方で物音がしてmamaも起きたみたいだった
俺も久々に良い子のお手本になれるように朝ごはんでも作ろうかな
なかなか良い朝だった
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