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銀、悩む
「………」
「………」
今日は銀の家に遊びに来ていた
銀に来いって言われて遊びに来たんだけど…
銀が珍しくまじめそうな顔して黙り込んでいる
……怖いんだけど…
銀はうーんと唸ってはたまに俺をじーっと見つめてはぁ…っとため息をついたりしてる
……もしかして…なんか悩んでんのかな…
つい数週間前に志波がイギリスにもどっていった
若葉ちゃんはなんだかしゅーんとしていい子になるって言って頑張ってる
ちょっと前に志波がデビューしたことが特集された雑誌が発売されて若葉ちゃんが大事そうに読んでた
ちなみに俺も銀に嫌がられながらも買った
そこにうつってる志波は確かに志波だったけどなんかすごくかっこよく写真を撮られて遠くの存在って感じだった
「……はぁ…」
「………」
銀がまたため息をつく
もしかしたら銀もそれでいろいろ考えたりしたのかもしれない
楽観的なりに悩んだりとか…
だったらその…ほら…俺だって彼氏…なわけだし…聞いてやったりした方がいい…のかもしれない…
ごくっとつばを飲み込む
銀が悩んでるなんてことめったにないから必然的に俺が悩みを聞くなんてことも無いわけで…
だからこんなこ…恋人…らしいするのも…
………
とにかく聞いてみないと…
「ぎ、ぎん?あのさ…」
「…?ん?」
「な、なんか…悩んでる…のか…?」
「………」
そう聞くと銀はうつむいてしまった
やっぱり!!
「お、俺、出来る事があればするし…その…話とか、聞くし…」
「………ほんと…?」
「うん、ほんとほんと」
「……じゃあ…」
銀がちょっと元気になってホッとした
でも次の瞬間…
ひょいっと銀に体を抱き上げられてベットに連れて行かれた
あ…あれ…?
「ありがとまな、ちょっとな?いろいろしたいなぁ~思う事あってん?」
「…し、したい、こと…?」
「うん」
銀がにっこり笑った
背筋を悪寒が駆け抜ける
あれ…俺……なんかミスった…?
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