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デートしましょう

ヴーッ、ヴーッとオレのスマホが光りながら震える音で目が覚めた オレの隣ではまだ昨日の行為の後、疲れて寝てしまったまながぴったりとオレにくっついて眠っている ちゅっとまなの額にキスするとまなは顔をしかめてぺしっとオレの顔をたたいてきた なんでや… ていうか日曜の朝から…誰やねん… ………無視しよ… まなに雑な扱いを受けて電話に出るのもだるくてまなを抱きなおして再度布団にもぐった それでもしつこく電話は鳴り続ける …………ったく…誰やねん… スマホの表示も見ずに布団にもぐったまま電話に出た 『おはようございます頬付先輩…遊園地とか行きたくないですか…?』 「………」 陰鬱そうな声で電話を掛けてきたのは猛やった 遊園地て… チラッとオレが動いたことで居心地が悪くなったのか身じろぐまなに視線をやる 「ムッツリな猛くんが健斗のおかげで最近ちょっと友達ができてモテ始めたからって調子に乗って浮気とかやめたほうがええで?それにオレにはまなが…」 『違います、死んでくださいオープンスケベ先輩、セクハラです、百歩譲って浮気したとして頬付先輩だけは相手に選びません』 「あほか、180cm超えの男にセクハラなんかして楽しいわけあるか」 『そのセリフそのまま先輩に返します』 猛の話によると猛のバイトの先輩が猛に恋人がいることを聞いて自分がいけなくなってしまった遊園地のチケットを計4枚くれたらしい せやから、猛と健斗以外の二枚をいらないか…と… 『以前温泉連れてってもらったんで…お返しに…姉貴と美香がしつこく言うから仕方なくですけど…』 「なに?お前もツンデレなん?」 『それはいやいや言いつつ実は嫌じゃない人の事を言うんです、オレは先輩誘うとか心底嫌です』 どうやら吉田腐女姉妹に一度いらないか声を掛けたらしい でも自分たちによこすぐらいならオレとまなにって言い出したんやとか… でもどっちにしろ義理堅い猛の事やから温泉にオレがあげたチケットで行って貸しがあるのが嫌やったんやろうな~ ………ほんま損な性格のやつ… 「…ふぁ…ぁ…?……ぎん…?」 「ん?まな起きた?」 「……ん…」 ふわふわとまなが目を開けたり閉じたりを繰り返しながらまどろんでいる 頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を細めて猫みたいやった 「なぁまな?まな遊園地行きたい?」 「……ゆう、えんち?」 「そ、遊園地」 電話の向こうからオレとまなの会話から何か察したような猛が『最悪です…』って言ったけど気にしない まなはというと遊園地って単語を理解した途端寝ぼけ眼がぱっちりと開いてぱぁっと瞳を輝かせ始めた まな、遊園地すきなんや… まなにもう一度『行きたい?』と尋ねるとまなはうんうんと首を縦に振った 「…まな行きたいって」 『…じゃあ、明日チケット二枚差し上げます』 猛はそれだけ言うと早く電話を切ってしまいたいと言わんばかりの勢いで電話を切った なんやあいつ… でもとにかくまなとのデートや 楽しみやないわけがない わくわくと目を輝かせてるまなの額に再度キスをした 今からナニするか考えるのが楽しみや

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