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ジンクス達成?

「う…わぁ……」 「………」 猛に外を向かされて外を見るとそこにはきらきらした夜景が広がっていた 思わず拗ねていたことも忘れてがばっと窓に張り付く さっき見た観覧車より、写真で見たパレードよりキラキラしててわくわくした 嬉しくて胸がいっぱいになって猛の方へ振り向く 猛は優しい顔で笑っておれと夜景を見ていた なんだかドキッとした 「……さっき思いついたんです、先輩パレード見たがってたでしょう?」 「………」 「パレード近くでは見れなかったですけど…ほら」 「…?………!!」 猛が指差す方を向くとキラキラした夜景の間を一際キラキラしたものが一列になって動いていた パレードだ!! 「間に合ってよかったです…その……先輩が望んでた物とは違うかもしれないスけど…」 「ッ!!」 「っわ!!」 少し申し訳なさそうな顔をする猛に胸がキュウっとなって思わず飛びついた 猛の首に腕をまわしてぎゅってする 「パレードよりずっときらきらでわくわくするし嬉しいよ!!」 「…そうですか…?だったら良かったです」 「ありがとう猛!!」 猛は嬉しそうに笑いながらおれを自分の膝の上に乗せて、背中や頭を撫でてくれた 気持ちよくて目を細める そして自分がずっと勝手に拗ねて猛に冷たく当たってた事を思いだした ……… 猛の膝に座ったまま猛と向かい合う 「…あの、猛…その…ごめんね…」 「…?」 「その…猛何も悪くないのに…拗ねて…冷たく当たって…」 「………」 「ごめんなさい…」 「………」 頭を下げて謝ると猛はふっと笑ってまたおれの頭を撫でた 顔を上げる 「…いいッスよ、気にしてないです…それに慣れてるんで」 「……なんかそれおれがいっつも拗ねてるみたい…」 「…そうすか?」 「……いまごまかしたでしょ…」 むーっと頬を膨らませると猛がははっと笑ってなんだかそれがおかしくておれも笑った なんか…いい気分だなぁ… 猛と一緒に笑いながらそう思った そしたら胸の奥のところがっきゅぅってなってなんだか猛にもっと触れたくなった ………えいっ!! 思い切って猛の鼻の頭にキスをした 猛は目をぱちぱちしている 少し照れくさかったけどそれを誤魔化すようにへへって笑った 猛は照れたような、少し困ったような顔をしている 「……先輩…」 「…!!」 猛はそのままするっとおれのほっぺたを撫でて顔を寄せてきた

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