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合鍵

そして電話からしばらくして銀は本当に来た 「まぁ~なぁ~あーけーてー?」 「………」 家の前から二階の俺の部屋まで銀の声が響いてくる 来るなって言ったのに!! ……まぁ銀がそれを素直に聞くとは思ってなかったけど… 「まーなーちゃん?あーけーてー」 銀の声が聞こえる でも…俺開けないって言ったし…………絶対開けてやんない… ぎゅっと布団に包まって銀を無視する 今日銀に会うのはいやだった 寝過ぎで顔はむくんでるし、パジャマだし、寝癖も着いてるし…何より…… 「まな~寝とんの~?」 「………」 「ゼリー買って来たのにぬるくなるやんかぁ~」 知るか… 無視無視… 「まなぁ~」 「………」 こうやって布団に包まったまま銀が諦めて帰るのを待ったけど銀は帰るどころかより声を張り上げて大きな声で俺を呼ぶ 「まなぁ~まだぁ~」 銀の声はどんどん大きくなってもうほとんど隣にいるぐらいに聞こえた ……………ん?隣? 「まなぁ?」 「ッ!!」 慌てて包まってた布団から這い出した 「まなやっと気づいた」 「ッ!?ぎ、ぎん!!」 何故か俺の部屋の俺が寝ているベットの隣に銀は立っていた いつも通りのニヤニヤ笑いを浮かべている …なんで…… 銀がちゃらっと音を立てて見覚えのある不細工な緑色のぬいぐるみのキーホルダーのついた鍵を俺に見せた 「鍵、美登里さんにもろてん」 「ッ!?」 母さん!! うふふって笑う母さんの顔が浮かんだ ただでさえ痛い頭が余計痛む 銀がずいっと俺に顔を寄せた『うっ』とたじろいでしまう 「オレが看病したるからはよ元気になってな?まーな?」 「ッ…!!」 さっきよりもさらに頭が痛くなった気がした

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