なんでこんななっとるかなんてあとや くりんとした目でオレを見上げるまなに声をかける 「まな、ほら横なり？熱上がるで」 「うー…やぁ…!!」 「やぁやないやろ？暖かくせんと…」 「やーぁ!!」 まなはいやいやと首を振ってなかなか言うことを聞いてくれんかった 子供みたいや… 「じゃあまな横にならんくてええから熱はかろ？ほらこれ脇に挟むんよ？」 「……んー…うー…できないぃ～…」 「できなくないやろ？」 「で～き～な～いぃ～!!」 うわーんとまなが手足をじたじたして駄々をこねた まなに渡した体温計がぽいっと放り投げられる 何か今回のまなはワガママやな… かわええからええけど… 「じゃあまな測ったるから万歳して？」 「んー…」 「はい、脇締めて？」 「うー…」 まなの服の裾から手を入れて脇に体温計を挟んでやる まなはくすぐったそうに身をかがめた やっぱ体熱いなぁ… ぴぴっと体温計が鳴ってまなの脇からそれを引き抜くとそこには『39.2』と書かれてた あっつ…そら酒飲んどらんくてもおかしくなるわな… ただ本人は赤い顔でけろっとして何が楽しいのかケタケタわらっとった 「まな、熱39.2℃やって」 「さんじゅう、きゅうてん、にー？」 「そう、39.2℃」 まなにさっき持って来とったポカリを渡すとまなはそれをごくごく飲んだ ペットボトルを半分ほど開けたところでやっとまなは口を離した 喉かわいとったんやな… ペットボトルの蓋を締めてサイドテーブルに置いてやる そしてしばらくオレの手を弄ったりポカリを飲んだりしてるとだんだんまなはうとうとし始めた 頭が前後に揺れている 「まな、眠くなってきたんやろ？横になり？」 「…んー…ねむ、く…ないぃ…」 「嘘やん、ほら…」 「やぁ…!!」 まなの肩を押して横にならせようとするとまなはまた駄々をこねた やっぱり寝た方がええんやけどな…熱高いし… 「じゃあまなこっちおいで？肩貸したるからよっかかってええよ？」 「んー…」 横になりたがらないまなにそう提案すると今度は案外素直にそれに応じた ベットの端に座った俺の肩にまなが頭を乗せる 寝た後横にしたらええもんな そしてまなはやっぱり眠かったらしくオレの肩に頭を乗せるとすぐに眠ってしまった