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羞恥心
次目を覚ました時
目の前には驚いた表情で俺を見つめる銀がいた
どうやら銀の肩に寄りかかって眠っていたらしい
「ッ!!ッ~~~~~!!」
「………まな…?」
「ッ!!」
「いたっ!!」
不思議そうな顔で俺を見る銀を見て『アレ』の事を思いだして恥ずかしくなってとっさに銀を突き飛ばし布団にもぐりこんだ
考えられる最悪のパターンがいくつも浮かんで頭が痛くなりぐんぐん恥ずかしさが増す
俺今意識なかったよな…ってことはあの状態を銀に見られて…ああぁぁぁぁぁぁぁ……
いっそ死にたい…
「………見た……?」
「……?」
恥ずかしいながらももしものレアケースに希望を掛けて恐る恐る銀に尋ねてみる
銀は首をかしげて俺がもう少し詳しく質問してくるように促した
「だからその……俺…さっき起きるまで何してた…?」
「あぁ…ぎぃんん~って甘ったるい声ですり寄ってきて、熱測ろうとしたら一人じゃはかれないぃ~ってダダ捏ねて、オレが測ってやったら……」
「あぁぁぁぁぁぁ…!!!」
大方俺が考えていた嫌なことが現実になっていた…
しかも自分が何をしたかうっすらと記憶があるのが忌々しい……
俺は熱が高くなって意識がボーっとしてくるとその…すごく幼くなるらしい…
熱で意識が朦朧としてる時にすこしそう言う風になる人は結構いるらしいけれど俺はそれが顕著なんだと思う…
小さいころからやたら母さんや父さんに甘えたり挙句の果てには見舞いに来てくれた友達にまで甘える始末だ………小さいころから一緒の健斗には相当迷惑をかけた…気がする…
恥ずかしい…!!
恥ずかしさがどうしようもなく体を駆け巡ってああぁぁぁとかううぅぅぅとか声をあげて唸る
見られた…!!しかも銀に…!!
そう思うとまた余計に恥ずかしさが募ってダメだった
そしてとうとう全てなかったことにしようと現実逃避まで始めた
ベットから腕だけ出してドアを指し示す
「………」
「……まな?」
「……帰れぇ…」
「でもまな…」
「帰ってぇ…」
いろんな感情が恥ずかしさでぐちゃぐちゃになってもうどうしようもなかった
思わず目元に涙が滲む
でも銀は帰らずにそこに黙って立っていた
それが余計に俺の羞恥心を煽った
「み、見ただろぉ!!昔からなんか熱でて、意識ボーっとしてくるとああいうふうになるんだよぉ!!」
「………」
恥ずかしさまぎれにヤケを起こしたように起き上がって銀にまくしたてる
銀はニヤニヤしてそんな俺を見ていた
もうやだぁ…
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