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寝起きの記憶

頭がかすみがかったみたいにぼわっとしててなんだか寝起きみたいではっきりしない なんだっけぇ…?なんか…だめなの…アレが…きちゃうから…ぎんといちゃ、ダメって………アレってなんだっけぇ? ぽやんっとした頭でそんな事を考えたけどなんだかよくわからなかった わかんなくて首を傾げるけど思い出せない ………まぁいっかぁ……ぎんいてうれしぃもん…!! さっきもねぇ…ぎんが、体拭いてくれたぁ…きもちかったぁ… 体を拭き終わってぽんぽんと俺を撫でてくれる銀に笑顔を向ける 「ほら、おしまい、新しい服出したるからまなそっちに着替えや」 「あーい…」 「ん、ええこ、あとでおかゆ作ったるからそれたべよな?」 「わーい!おなかへったぁー」 おかゆ作ってくれるってぇ…うれしー… くぅ…っと情けない音が鳴るお腹に手を当てる 銀はフフッと笑って俺をみた 「持って来たるからここで待っとってな?」 「わかったぁ」 「ん」 銀はそう言うと俺の頭を撫でて俺を横にならせてから部屋を出て行った なんだかぽやぽやしてていろいろ良くわかんなかったけど銀が優しくしてくれて嬉しかった ふふっ、ぎん、すきぃ…だいすきぃ… 「………」 でも銀が部屋から出て行って一人しん…となった部屋に取り残されると急に寂しい気持ちになってしまった 心細くなって辺りを見回す ………ぎんと、いっしょがいい… 銀には待っててって言われたけど胸のとこがきゅうってなった…でも… いっしょがいい…!! 布団から這い出してなんだかうまく動かない足でふらふらと歩く 階段の下のリビングから料理してる音がした ぎん、した…? 「ぎぃ…んん…」 日が落ちてきて家全体がひっそり暗くなってるのが不安で怖くて銀を呼ぶ ゆっくり階段を降り始めた 「ぎんー…」 「………まなー?呼んだー…」 最後あと数段になったところで銀がひょこっと顔を出した ちょっとびっくりした顔をしている ぎんだぁ…!! 嬉しくて急いで降りようとした すると足が上手く動かないせいで足が絡んでつんのめった 銀の慌てた顔が見えた 「っわ…!!」 「ッ!!」 そして次にどんって衝撃が来たときには銀に抱っこされていた 銀はホッとした表情で俺を見ている 「まな…」 「ぎぃんー…!!」 ぎんだぁ…!!ぎん、のにおい…するぅ… 嬉しくてきゃっきゃと声をあげてはしゃぐと銀はふっと笑って俺の頭を撫でてくれた それから口を開く 「まな…どしたん?危ないやろ?部屋おらな…」 「やぁ…!!おへや…やぁ!!」 「お部屋いやなん?」 「やぁー…ぎんとがいー…!!」 銀にすりすりと体を寄せながらそういうと銀は少し嬉しそうな困ったような顔をしていた ぎんすきぃ… 銀はまた俺の頭を優しく撫でてくれた

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