866 / 1015

おかゆ

「まな…どしたん?危ないやろ?部屋おらな…」 「やぁ…!!おへや…やぁ!!」 「お部屋いやなん?」 「やぁー…ぎんとがいー…!!」 ぎゅーっとまながオレにしがみついて顔をすり寄せてくる まなの熱はまだ高いみたいやった あっついなぁ~…おとなしく寝とってくれたらええんやけど… でもまなはいやいやと首を振ってオレと一緒いたいと言う 「やぁ…一人やぁ…っくっしゅん!!」 「…ほらまなくしゃみ出とるやんか~」 「うぅ~…くっちゅん!!」 「………」 どうでもええけどまなくしゃみかわええな… 唸るまなをとりあえず寒い廊下からリビングに移してはなみずを拭いてやる しゃあないから部屋から毛布を持ってきてまなに巻いてやってソファに座らせる まなは気分が良くないのかうーっと唸っておとなしくしとった 「じゃあまな、ここでええからおとなしくしとってな?」 「んー…」 「寒くない?平気?」 「うぅー…さむい~」 「ほら、絶対熱あがっとるやん」 「うぅー…」 とりあえずまなの熱いおでこに冷えピタを貼って追加で布団も持って来てやる さすがにまなは辛くなったのか横になっとった はよご飯食べさせて薬飲ませた方がよさそうやな… まなの様子を気にしながら台所へ戻る まなは少し不安そうにこっちを見てた 心細いんやな…まな今まで風邪ひいた時これどうしとったんやろ… この状態になってこの家に一人ぼっちでいるまなを想像した ……大丈夫やったんかな… そんな事を考えてるうちに出来上がったおかゆを持ってまなのいるソファまで持っていった まなはお腹が減ってたらしくうーっと唸りながらもこっちに視線をよこしてごくっと唾を飲んどった 今朝から何も食っとらんって言うとったもんな まなの腹がくぅっと音を立てる 「まなほら、体起こせる?おかゆたべよ」 「ん、あー…」 「ははっ、オレが食べさせるん?」 まなは当然のようにあ…と口を開けておかゆが運ばれてくるのを待っていた また口移しで食べさせてあげたいけどそれはまた今度な? おかゆを少しだけれんげにすくって充分に冷ましてからまなの口に運んでやる 前にもこんなことあったなぁ… その頃から今までいろんなことがあったように思う… まなは幸せそうな顔をして蓮華にしゃぶりついた 「まなおいしい?」 「おいひぃ~…」 まなは幸せそうに笑っておかゆを食べていた ゆっくり時間をかけて全部食べおわったまなは満足そうやった 「まないっぱい食べたなぁ~お腹いっぱいになった?」 「なったぁ~」 「ん、じゃあまなお薬飲もな?」 でもそう言った瞬間さっきまでご機嫌やったまなの顔が変わった

ともだちにシェアしよう!