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大丈夫やから
やわらかいまなの髪を撫でる
「っふ、っん…ッア…」
「………」
まなは涙に潤んだ目でこっちを見つめてはぁはぁと息をしていた
すこし体を撫でてやるだけでびくっと震える
かわええなぁ…ほんまに……
やわらかそうな唇が目についてそこをふにふにと弄ると薄く口を開いてちゅっと吸ってくる
それがなんだか面白くてふふっと笑ってから手を抜き、オレのものも抜いてやっていつも通りまなの体をきれいにしてやる
「っ…ん…ふぁ…ぎ、ん…」
「んー、今綺麗にしたるからまな寝とってええで?明日起きたらお風呂はいろな?」
「……うん…」
まなはそう言った後もオレがまなの体を拭くのをじっと眺めとった
珍しいな…まながすぐ眠っちゃわないなんて…
「…ねぇ…銀…?」
「ん?まなどしたん?」
「………」
行為の後にまなの方から声をかけてくるなんて珍しいから少しびっくりした
手を動かしながらまなの次の言葉を待つ
でもまなはなかなか続きを言おうとしなかった
「……まな…?」
「………」
「?」
「……やっぱ、り…なんでも、ない…」
「………」
そして結局少し悲しそうな顔をしてオレから顔を反らして黙り込んでしまった
最近まなは良くこういうことがある
原因はなにかなんとなくわかっとった
まなはここ最近良くオレの進路について聞いてくる…
一番初めは昼ご飯を食べてる時やった…
まなが受験する大学の話や進路の話をしだしてさも当然のようにオレに『そう言えば銀はあの大学の何学部受けるんだよ…』と聞いてきた
実際少し前まではずっとまなと同じその国立大を第一志望に書いていた
でもオレはそこで『えっ…』と返してしまった…
それ以来まなは時々不安そうな表情になってオレに進路について聞いてくる…
やっぱ…気になっとるんやろなぁ…
まなの体をきれいにしてベットに寝かせなおすころにはまなはもう眠ってしまっていた
不安そうな、少し悲しそうな表情のままだ
「………」
別にこんな顔させたいわけやないねん…
すっとまなの頬を撫でると少しだけいつもの表情に戻った
………大丈夫やから…
居心地悪そうに少し身じろぐまなを抱きしめた
……大丈夫…
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