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言ってくれなきゃ

銀の進路について気にし始めてしばらくたった それからも何度か銀に進路を聞いてみたけど銀は的を射た答えはくれなかった 「そんでそん時健斗がな?…」 「………」 それ以外の時は普通なのに俺が進路の話を出すと急に昔みたいな一線引いたような顔になって作り笑いを浮かべながら適当な事を言う ………なんで何も言ってくれないんだよ…わかんないじゃん… 決まってるなら教えてくれたっていいし、迷ってるとかなら今からだって一緒に考えるし…言ってくれないと何もわからない、何もしてあげれない…… 「………」 「……まな?聞いとる?」 「え…あ、あぁ…うん…」 「?…でな…そんとき猛もおって…」 「………」 銀の後を黙って歩く 正直話なんて耳に入ってなかった 銀の背中を見つめる ……何考えてるんだろう… もう銀と付き合い始めて二年弱だ それなのにいまだにたまに銀の事が良くわからなくなる時がある なんだかムッとして銀の背中をぼすっと殴った 言ってくれなきゃわからないんだよばーか… 「いて!!なしたんまな?なにオレが健斗や猛の話するからってやきもち?」 「…うるさい、ちがう」 「か~わええ~、大丈夫やってオレまなの事大好きやもん」 「だからちがう…」 「え~ちがうん?言ってくれへんとわからんよ~」 「………」 …それはこっちのセリフだ… 再度銀の事をべしっと叩く 銀は「まな理不尽」なんて言いながら流してた もうすぐ銀の家に着く 「………」 今日はもう少し踏み込んで話聞いてみようかな…… 目の前の銀のうなじの上で揺れるピンク色の髪を眺めながらそう思った

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