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寂しい気持ち
まなとケンカしてしもうた…
せっかく久々に会うたのに……
まなに知らん…と言い捨ててそのまままなを置いてきてしまった
きっとまなは泣いとるんやろう
オレを追ってきたりはしなかった…
そのまま行くところもなく仕方なく教室に戻る
するとクラスメイト達の視線が刺さり何人かの女子が立ち上がって寄って来た
あー…めんどくさ…
「ぎんくんっ…!!」
「ねぇ、ぎんくん?」
「………」
うっとおしくて返事をする気にもならなくてそのまままっすぐ自分の机に戻った
そのままそこに突っ伏して寝たふりをする
オレの前の席のまなの机が見えたけれど相変わらずひどいありさまだった
それが余計オレをイラつかせる…
まなはオレがそんなん望んどると思っとったなんて…
それを指摘したらハッとしたような顔をしてそれから「でも…」って言うとったまなを思い出した
弱弱しくて消え入りそうな声やった…
「ねぇ~頬付くぅ~ん?」
「寝ちゃったの?ぎんくーん、起きてよぉー」
女子がオレの体に触れ、名前を呼び、揺すってくる
そんな時、一瞬教室が静まり返ってちらっと腕の隙間から教室のドアの方を覗くとまなが立っとった
泣いとったんやろう
うっすらと目元が赤い…
そしてまなが戻って来たことに気付いた女子が大きな声を張り上げた
「ねぇ銀くん私にしようよー?」
「どうせあいつにそそのかされたとかそう言うのなんでしょー?ねぇー?」
「ぎんくーん?」
「………」
クスクスと笑いながらわざとまなに聞こえるようにそんな事を言う
悪趣味や…誰がお前なんかと付き合うか…
それにまなにオレがそそのかされたって…逆はあってもオレがまなにそそのかされることがあるわけないやろ…
イライラしてそんな言葉聞きたくなくて首をねじった
チラッと前を向くと小さくなって押しやられた自分の席で自分の机を拭くまなの姿が見えた
小さく震えているように見えた
「ねーぇー?」
「銀くーん?起きてー?」
「………」
「ぎんくぅ~ん!!」
「………」
またきゃんきゃんと女子の声が響く
うるさい…
ぐっと腕に強く顔を押し付ける
そうすると少し音が遠くに聞こえた
………まな…
女子の甲高い声に混じってまなが一人一生懸命机を擦る音が聞こえた気がした
寂しくて惨めだった…
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