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頬付銀の憂鬱
「え~花の香りと暖かな日差しに春の訪れを感じる今日この頃…」
「……っふぁ、あふ…」
校長のなっがい話が始まった
あぁー…疲れた…久々ごっつ走った…
自分の椅子に深く沈み込んではぁーっと溜息をつく
それから体を伸ばすとあくびが出た
本当についさっきまで追い回してついてきた女子たちの事を思いだした
ぶるっと背筋が震える
よく体力もつなって感心するレベルやわ…
思い出すだけでげんなりした
「え~関係者の皆様には感謝いたしますとともに、こころより敬服の念を表したいと思います…」
「………」
結局まなと卒業式の前にはなすことはできんかった…
やってあんなことになるなんて予想できへんし…
しかも卒業式の後が毎年一番第二ボタン合戦が激化するんや…
そう思うと憂鬱やった
いっそもうまなに家来てもらう…?
いやでもせっかくやったら学校で言いたいし聞きたい…
「っはー…」
「?」
「…?」
大きくため息をつくと両隣に座ってたやつらが不思議そうな顔をした
ちらっとまなを見てみた
まなは健斗と何かコソコソ話している
「………」
始めはまなの顔を見ていた視線は思わずまなのうなじに下り、そこから細い腰や、やわっこそうな太ももや、きれいな手に向いた
はぁ…触りたい…
堪らなくなって思わず頭を抱えた
「?」
「…?」
また両隣のやつに変な顔をされる
あとちょっとなんや……
再度まだ健斗と話してる学に視線を向けた
………待っとってな…
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