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王様ゲーム事件
放課後
頬付の歓迎会と言うことで俺らはカラオケに来ていた
みんな適当に歌って適当に飲み食いして適当に騒いでる
酒を飲んでるやつもいる
俺も歌ったしさっき頬付も歌ってた
ちなみに頬付は歌めっちゃうまかった
女子はもちろん男子諸君もほれぼれとしてた
イケメンで長身で関西弁で歌もうまい転校生とか…ズルいな…
「ふ~…」
…お、隣来た…
ドサッと頬付が俺の隣に腰かけた
「銀君こっちにおいでよ~」なんて言ってる女子に笑顔で手を振りながらも動かない
疲れちゃったのかな?とか思ってチラッと横目で頬付を見てみる
「ッチ、しつこいねんビッチめ…」
「え…」
あまりのことで
頬付の顔をガン見してしまった
バチッと頬付と目があった
ヤベっ気まずい…
「………………」
「………………」
これどういう状態なんだろ
お互い見つめあったまま何も言わない
「…学?引きなよ、学の番だよ?」
「…お、おー」
頬付と逆隣りに座ってたやつに呼ばれたおかげで助かった
何やらくじ引き?をしてるらしいなんのくじだ?とりあえず俺は一枚くじを引いて席に戻った
無言のまま頬付とは目を逸らすことになっちゃってちょっと感じ悪かったかな…
でも頬付があんなこと思ってるとは思わなかった…
確かにあの時頬付に絡んでたのは濃い化粧キツイ香水でボタンを第3まで開けてスカートもバリバリに短くしたギャルっぽい…たしかにクラスでもビッチだって有名なやつだったけども…
「じゃあ~3番と9番ちゅーね!!」
俺がもんもんとしてる間にも歓迎会は進んでいた
どうやらさっきのくじは王様ゲームだったらしい
またベタな命令だな~
「あ~オレやわ~」
頬付が9番のくじをひらひらさせながら言う
女子はキャーキャー誰が相手だと大騒ぎして男子もヒュ~と口笛を鳴らして盛り上がってる
でもなかなか相手が出てこない、ったく誰だよ相手…流れを大事にしろよ流れをまったく…
「あれ?学じゃない?3番」
「あ?」
さっきの友人が俺のくじを指差して言う
…相手俺でした…
「あ…俺だ…」
「なんだよ~学かよ~」
「え~おもしろくなーい杉田くん変わってよ~」
ブーイングの嵐だ特に女子勢からの…
え、てかさっきからのこれって気まず過ぎね…?
俺は青い顔をしながら頬付の方を伺った
「…へぇ~」
頬付は俺を見てニヤッと笑ってからなぜか目の前にある酒の入ったコップを一気飲みしてから俺に迫ってきた
周りは「やれ~」とか「キャー」とか野次を飛ばしている
「…え…いや…頬付君…ちょ…まっ…」
俺がそんなコト言って後ずさってる間にも頬付ネクタイを緩めながら迫ってくる
なんでネクタイ緩めてんだよ!!変にエロくすんなよ!!
俺はいつの間にか壁際まで追い詰められていた
「…いや、だから、あのっ頬っ~~~~~~!!」
俺の右手は頬付の左手に掴まれ、頬付は右手を俺の後頭部に回してキスをした
俺はギュっと目をつむり左手で頬付のシャツを掴む
その上こいつはただキスするだけじゃなくて舌までいれてしかもさっき飲んだ酒まで口移しでよこしてきた
こいつめちゃくちゃうまい…
「…っ!!…っん…ふ…」
クチュクチュと唾液が交換される音と俺の声が響く
くっそ…恥ずかしい…
でもこいつホントうまくて頭の中が真っ白になっていく…
すっごい気持ちいい、もう俺勃ちそう…
「っ~~~~~ふぁ、あ…」
息が苦しくてボーっとしてきたところで頬付が唇を離した
「…ッフ、かわええなぁ…」
またニヤッと頬付は笑うとまだボーっとしているオレの唇から垂れる唾液と酒の混ざった物を赤い舌でペロッと舐めとった
「…………」
「…………」
辺りは一時シーンとした後
うおおおおおおおおおと大騒ぎしだした
でも俺はいまいち覚えてないボーっとしてフラフラして焦点が定まらずそのまま意識を手放してしまった
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