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自称不良なバカでチビでうるさい俺の幼馴染
「ねぇねぇ?見てみ?学のふぁ~すときっす!!」
月曜日
俺はわざわざ始発に乗って学校に来た
理由は銀に会いたくないからだ…なのに…
「ねぇ学?見てる?ねぇってば?」
「…うるさい」
「ひどいっ!!」
さっきからうるさく俺に見たくもない画像を見せてくるのは幼馴染の紺庄健斗(こんじょうけんと)
その画像とは俺がカラオケで銀に押し倒されてキスされてる画像だった
しかもこの画像とこれのムービーを全クラスメイトが持ってるらしい…
かくいうオレのところにもこいつからメールで送られてきた
……銀も持ってんだろうな~…憂鬱…
「……別にファーストキスじゃねーし」
「嘘ぉ!?絶対嘘だね!!」
「…嘘じゃない…」
「じゃあ、何年何月何日何曜日何時何分何秒地球が何回まわった時?誰と?どこで?なんで?」
「うるさい!!」
「痛いっ!!ひどいっ!!」
健斗の頭にチョップを叩きこむ
こいつが小学生の時からずっと早寝早起き無遅刻無欠席で毎朝朝一に登校してるの忘れてた…
「ほら!!絶対そうじゃん!!絶対ふぁ~すときっすじゃん!!」
「その言い方やめろよ!!」
「へぇ~…まな、ふぁ~すときっすやったんや…」
体の動きがビクッと止る
ゆっくりとドアの方へ向き直ると思った通り銀が立っていた
「あ、銀、おはよ!!」
「おはよ~健斗」
なんで名前呼びなんだよお前ら…
「で、まな、ふぁ~すときっすやったん?」
掘り返すな!!
「ち、違う!!」
「…やって、どう?健斗?」
「嘘だよ、だって………」
健斗が銀の耳に口を寄せて何か喋ってるが聞こえない
ちなみに銀と健斗は身長が相当違うので銀がかがんでさらに健斗が背伸びしてる
話してる内容が気になってしょうがない
「……へぇ~…そりゃええこと聞いたわ…健斗、アメいる?チュッパチャップスやるわ…」
「わーい、いる!!」
銀がニヤッと笑って俺を見る
ブワッと鳥肌が立つ
くっそ飴でつられてんじゃねーよ…何聞いたんだろ…
「ふぁ~すときっすなんや?」
「だから違うって!!あれはキスに入らない!!」
「じゃあ、ファーストキスは土曜に駅で……」
「うわああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
「うるさい!!」
健斗が仕返しと言わんばかりのドヤ顔で言ってくる
よかった…こいつバカで…
「銀ちょっと来て!!」
「え~…」
「え?トイレ?おれも行く!!」
「健斗は来なくていい!!」
ブーブー言ってる健斗に「お前今日まだ牛乳飲んでないだろ!!背縮むぞ」と脅しをかける
健斗は背が低いのを気にして毎日牛乳を飲んでる
ハッとして財布を持って教室から走って出て行った
購買に牛乳買いに行くんだろ…バカめ…牛乳飲まないくらいで背が縮むか……まぁ逆に多分飲んでももう伸びないだろうけど…
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