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見てない見た
「…はぅん…っん、はぁ…あぁぁ……」
ヴィィィィィィと低い振動音が部屋に響く
「ぅあっ…ふぁ、っあっや、ぁ…」
自分の胸にもたれかかり、息を荒げ目に涙を浮かべ悩ましいというような表情で快感から逃げようと体をよじらせ、シーツを強くギュッと握る半裸の男
気持ちええんやろな~…でもこんな弱い振動じゃもどかしくてたまんないんやろうな~…
「まな、まな、まーな…かわええまな?」
「…ひぁぁ…ぎ、ん…それ、やめっ……ぅあぁ…」
耳元に口を寄せ名前を呼ぶ
より手により力が入ってシーツのしわが大きく広がる
フフッ…ほんまかわええ…
さかのぼること2時間
オレはまなとまだ余っていたダンボールの残りを開けとった
まなはそういうことをされると思ってたらしくポケーっとアホみたいな顔やった
そりゃそうやろうな~…というかそういうつもりで連れてきたんやし…
始めは警戒してかあたりを見回したりオレをちらちら横目で確認したりしとったけどそのうちイライラしだしたらしくむすっとして黙々と作業に没頭していた
何考えとるかできるだけオレに悟られんようにしようと思っとったみたいやけど全部丸見えやった
まぁそれに気づかず百面相を続けとんのはものごっつおもろかったんやけど…
さぁて…もうそんなコトされないと思っとるようやし、ええかな…
「…はさみもう一個とってくるわ、まな荷物空けといて」
頃合いを見計らってオレは部屋を出て行った
残ったダンボールは少ないからまながアノ箱を開けるのももうすぐやろう
そんなことを思いドアを出て少し行ったところで待つ
別に荷物も大した量やないしはさみなんてハッキリいってどうでもええ
がっさがっさ大きい音がしとるからイラついてダンボールにあたっとるんやろ
しばらくすると「ん?なんだこれ?」と声が聞こえてきた、それからまた少し間を開けて「…………っい!?」と声が聞こえた
あーおかしい…めっちゃおもろい…
オレは声を噛み殺して廊下でしゃがみこんで笑った
まなが真っ赤な顔をして箱の中身を見てるのが目に浮かぶ
こみあげてくる笑いを落ち着かせてから立ち上がる
あーでも我慢できる自信がない
「……………なんであいつこんなのもってんの…」
「まな?」
まなはおもちゃを手に持って観察していた
本物を見たことがないんやろ
興味津々って顔しとった
声をかけた途端まなの動きが一瞬止まる
その直後まるで子供が親に見つかったおもちゃを隠すように堂々とそれを箱にしまった
あーもうダメ…もうおもろい…
そっからもホンマおもろかった
ずーっとなぜか正座やし
「見たん?」って聞いてあんなにがっつり見とったのに見とらんとか言うしww
ちなみにまなは嘘をつくと耳が動く
これは今日健斗からチュッパチャップスで教えてもらった
昔からそうらしいけど本人は気づいてないらしい
あーもうホンマオレの新しいおもちゃはどうしようもなくかわいくておもろい
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