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脱・おもちゃ…?

「…………はぁ……」 「…?なに?どうしたの?ため息つくと幸せが逃げるよ」 「……うるさい」 俺は今日も始発で来た まだ体がダルい… あ~…泣くとか俺本当にダサい… 昨日あのあと俺はしばらくして落ち着いてからリビングへ向かった また銀と顔を合わせるのが億劫だった でも入るとそこに銀はいなかった 机の上にメモと鍵が置いてあって 『オレちょっと出かけるからこの鍵使って帰ってええで 鍵はポストの中入れといてくれたらええわ 多分もう洗濯おわっとるはずやから服も勝手に乾燥機から出してってや』 と書いてた で俺はその後銀と顔を合わせる気まずさに耐えられず帰った ほんとにもう俺ダサすぎる…絶対またなんか言われる… 「……はぁ…」 「やめてよ〜おれの幸せまで逃げるよ〜」 銀が来たら俺はどんな顔で会えばいい…憂鬱この上ない… 「おはよお」 「あ、銀おはよう!!」 ………来た…… 俺は机につっぷしたまま動かない 「「学」も、おはよお」 ………あれ?おかしい…いやおかしくはないんだけどやっぱりおかしい… 「学?」 「お、おー…おは、よう…」 やっぱりだ…銀が俺をまなって呼ばない… ……………別にいいじゃんか……俺はもともとまなって呼ばれるのが嫌だったんだからいいじゃん…… それからも銀はおかしかった いや銀は普通だった俺を「学」と呼び始めた以外はビックリするぐらい今まで通りだったけどなにか変な気がした… 銀はそれ以来俺を家に呼んだりもしなくなった ………いいじゃん…別に嫌だったんだし……普通になったんだからそっちの方が… 「……学、ちょっと来いや」 「…なんだよ」 「ええからちょっと」 2週間ぐらいして俺は銀に呼び出された 黙ってついて行く、ドキドキする そのまま俺が銀にキスした(させられた)階段の裏に連れてかれた… 何されるんだろう… 「学、これ」 「……!?」 銀が見せてきたのはあの脅迫写真だった 何度見ても慣れるもんじゃない カーッと顔が熱くなる 「………それが…なんだよ……」 「……………」 銀は俺の問いに答えずにスマホを操作しだした 「ん、消したから」 「は?」 「動画も消したしバックアップとかもとっとらんから それだけ」 銀のスマホには「画像を削除しました」の文字が表示されてる そのまま銀はあの時と同じでさっさと帰ってしまった 「なん…だよ…」 なぜか全身から力が抜けてその場に座り込んだ 「…なんなんだよ」 俺はもう脅されることもなくなったんだ… ………いい、じゃん……なのに……… なんだか胸が痛いキュウっと締めつけられるような気がして苦しい… おかしい…おかしいのは銀じゃなくて俺かもしれない…

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