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「…………はぁ…」 もんもんとするのを通り越してイライラしてきた… なんで俺が銀に対してこんなにもんもんとしなきゃいけないんだ 駅までの道を大股で歩く くっそ…むしゃくしゃする… 「ねぇ?ちょっとそこの人」 イライラしながら歩いていたら誰かに呼び止められた 振り返ると一人の男が立ってる、同じ学校のネクタイの色からして3年生だ 髪の毛は赤茶色にして後ろで縛ってピアスも空けて…軽そうな印象だった 「杉田学って君だよね?」 「…………そうです、けど…」 「ちょっとついてきてくんない?」 もう時間は夕方だし俺はイライラしてる はっきりいってめんどくさい行きたくない 「俺急いでるんで…」 そのまま踵を返して歩き出そうとする 「頬付君って人にたのまれたんだけど…」 足が止まる…銀?なんで…? 「すっごく大事な用だって言ってたけど、杉田くんがそういうならしかたないよね」 「………行きます…」 そのまま俺は名前も知らないその人について行った その人はどんどん歩いて行く 駅からの道もそれ飲み屋なんかが並ぶ細い道を通る もうかれこれ30分近く歩いている、日ももう沈みかかって空が紫色になってる 「……どこいくんですか?」 「来たらわかるって、もうすぐだから」 さっきからこんな調子でいく先も教えてくれない 「ほら、そこの路地入ったところ」 そいつの言うとおりに路地に入る そこには2人の男がいた どちらも俺を連れてきた男のように軽そうでだらしがない 「おせーよ」 その中の一人の髪の長い男が俺を連れてきた奴に向かって言う 「だってこいつがさっさと歩かねえんだもん」 ぎゃははと下品な笑い声が飛び交う そこで俺ははめられたんだと気づいた 「帰ります…どいてください」 声が震える 「はぁ?なにいってんの?」 髪の長いやつがこっちを向いて歩いてくる… 自然と後ずさる プスッ 「へ?」 何かが刺さった感覚がしてうなじに手を持って行って振り返る とたんに視界がぐにゃんと歪み足から崩れ落ちる 「おっと?大丈夫?ま・な・ぶクン♪」 赤茶色の男が俺を支える だめだ…体に力が入らない…喉がひゅーひゅーして震えが止まらない… 「ぎゃはは、それ打っといて大丈夫も何もねぇだろ、もうふにゃふにゃじゃんそいつ」 帽子をかぶった男が言う 熱い…熱くて猛烈に眠い… そこで俺の意識は途絶えた

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