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拒絶と救済
「ほら、しっかり咥えろよ」
「もーいい加減おねだりしたらいいのに…ここ赤黒くなっちゃってるよキモー」
もう犯され始めてどれぐらいたったかわからない
中に何回も出されて栓をされて腹が痛い
縛られた股間ももうびりびりと痺れて感覚がおかしい
「せっかくおねだりできたら出させてあげるって言ってんのに分からず屋だな」
口の中に男の精液が吐き出される
もう口も長い時間犯されっぱなしで痛い
でも絶対、死んでもこいつらなんかにねだったりしない…
「はぁん…っはぁあ…」
もう声もかっすかすになってて出てるのか出てないのかわからない
「おい、聞いてんのかよ」
「あぁああぁあああぁぁあ…」
火傷している乳首をひねりあげられる
痛い…でももうどうでもいい…早く満足して終わってくれたらもういい…
「もうこいつ目すわってんじゃん?ヤバくね?」
「こいつなかなか良かったし長く遊びたいから壊れられても面白くないしな」
「じゃあ、引き上げよっか…まなちゃん?わかってると思うけどこのこと誰かに言っちゃダメだからね?連絡先登録しといたからまた遊ぼうね?今度はもうちょっと優しくしてあげる」
やっと、やっと…終わった…やっと…
男たちが部屋から出て行く姿がぼんやりと見える
バンドを外された股間と栓を外された穴からからは抑えられていた欲がどろどろと流れ出て行く
腰が震える
一刻も早くここから立ち去りたかったがどうしても体が動かず俺はドロドロのまま眠りについてしまった
次に目を開けた時まだ外は暗かった
そんなに長い間は寝てないんだと思う
「……………」
痛みに軋む体を無理やり起こす
とにかくここにいたくない
体を動かすたびにぎしぎしと体が痛む、そんな体に鞭を打って傍に転がっているボロボロになってしまった制服を着る
シャツは前が破れてるしネクタイは見つからないし靴下と靴もどこかへ行ってしまっているけれどそんなことよりも早くどこかへ行きたかった
やぶれたシャツにそろそろと手を通しズボンをはいてバックを肩にかけ裸足の足を引きずって外に出る
月がきれいだった
スマホを見るともう夜の1時を回っていた
電車…乗れないな…
そんなことを考えてる自分に笑えてしまった
そもそもこんな恰好じゃ電車なんて乗れない
足腰は立たないし体中が痛い
それでも足を動かした
少しでもおなじ場所に留まっていたらあいつらが戻ってくるような気がして怖かった
ふらふら行くあてもなく歩く
時間が時間なだけあって誰ともすれ違わないのが幸いだった
ふと視線を上げたら見覚えのあるマンションがあった
…………なんだっけ、これ…
足がそのまま勝手にそのマンションへと向く
そこで思い出した
……ここ、銀の家だ…
とたんにくてんと体中の力が抜けてその場に座りこんでしまった
体がガタガタと震えだす
いやだ…いやだ…いやだ…こんな時に銀に会いたくない…
足に力を込めて立ち上がろうとするが力が入らない
大丈夫だ…大丈夫…こんな夜中だ…銀だって寝てる…ゆっくりでいいゆっくりでいいから立て…立ってくれ…
どれだけ自分に言い聞かせてもさすっても足は動いてくれなかった
「……学?」
ハッと少しだけ目線を上げるちょっと離れたところに誰かが立ってる
…嘘だ…
「あれ?学…よな?どうしたん?こんな時間に」
やだ…なんでこんな時間に…いやだ…いやだ…来るな、見るな、触るな、気づくな
「学!?どうしたんその恰好…それにこの臭い…」
その人は近づき膝をついて俺の肩を掴む俺の顔を上げさせて視線を合わせる
銀の顔が視界に入る
銀が、俺を見てる…
とたんに涙が出て来た…止まらない…嫌だ…見られたくない、触られたくない、知られたくない…涙が止まらない
「学…」
「…っやだ、触んな…あっち行けよ…」
背中を撫でる銀の胸を震える手で押し返す、震えてうまく力が入らない
そんな声で俺を呼ぶな…そんな顔で見るな…そんなに優しく触るな…
今すぐ立ち上がって逃げ出したいのに足は動かないし涙も震えも止まらない
「っう…っぐす、うぇ…っず…」
止らなくなっていろいろな感情があふれ出してくる
銀…銀…
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