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偶然と衝撃
びっくりした
なんとなく眠れなくて仕方ないから適当に近くのコンビニにでも行ってこようかと思って外にでたら誰かが足を摩って前かがみに座り込んどった
始めはめんどくさいと思った、何かぶつぶつ言っているから酔っ払いか何かやと思って横を抜けようとした
でも近づくにつれてそれが学やとわかった
なんでこんな時間に、しかもなんで靴履いとらんねん…
そう思って声をかけた
始めは学かどうか不安やったけど俺が声をかけた途端にぴたっと足を摩るのをやめて
少し顔を上げたから学やと確信した
「あれ?学…よな?どうしたん?こんな時間に」
動かない
近づいて行って良く見ると明らかに様子がおかしかった何も言わないしがたがたと震えだした
裸足な上うなじにたくさんのあざや鬱血の痕や噛みあともついてる、そして臭う
「学!?どうしたんその恰好…それにこの臭い…」
膝をついて肩に手を置いて顔を上げさせる
顔もひどかった顔中腫れて目はうつろで口の端には血がにじんでいた、しかも顔や髪に白いかぴかぴしたものが張り付いとる
顔を上げて気づいたがシャツも前が大きく裂けとった
そしてオレの顔を見たとたんせきを切ったように泣き出した
大泣きしながらあっちに行けとか言う
「学…立てる?とりあえず部屋までいこや」
学は泣いたままゆるゆると首を振る
足を見ると引きずったのか切れていて痛々しかった
「ごめんな、ちょっと痛いかもしれんけど我慢してな」
まだうつむいて泣き続ける学抱え上げる
学が「…っうぅ」っと唸ったけど自分で歩かせるのも酷やろうし仕方ない
大丈夫やからと言い聞かせて部屋まで運ぶ
何故かずっと行きたくないって言うてるけど置いとくわけにもいかんし無視して連れて行く
横になった方が楽かと思ってベットに連れてこうとしたけどあまりにも嫌がるからソファに横にならせた
学はまだ目を腕でかくして泣いている
とりあえず風呂を溜めて水と濡らしたタオルを持っていく
「学?風呂もうちょっとで溜まるから、これ飲みや」
「…っぐす…うぇ…いら、ない…」
「ダメ、体辛いかもしれんけどとりあえず飲み」
「…………」
体を起こすのもつらそうやったから口元にストローを持っていくと口に入れて少しだけ飲んだ
「ほら、顔拭いたるから腕どけや」
「…っぐず…いやだ…」
「…学、ごめんな」
「…っ!!、やだっ!!見んなよ!!いやだぁ…」
ちょっとかわいそうやけどあのままにするのもそれはそれでかわいそうやし腫れとるところも早く冷やした方がええ
学の腕を掴んで手を半場無理やりどかす
学と目が合って学はまた顔を逸らせて泣き始めてしまった
顎を押さえてこっちを向かせる相変わらずひどいありさまだった
シャツの中も拭いてやった方がええんやろうけどもうすぐ風呂が溜まるから自分でやらせれるならその方がいい
「……っや、銀ヤダ、痛いやめて」
「ばい菌入るで…我慢し」
拭き終わったらマシにはなったけどまだ痛々しかった
学は泣き止んだけどまだ目を合わせようとしない
「ほら、風呂場連れてったるから体洗ってお湯浸かって来や」
「……………」
再度学を抱え上げて風呂場に連れて行ってそっと床に座らせる
「自分で入れる?」
「………うん…」
「ええ子」
学の頭を撫でてから風呂場を出た
くっそ…誰や…絶対許さん…
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