いつもみたいにサボろ思うて校舎裏に行ったらいつもの金髪くんはおらんかった 代わりにアホみたいな顔した健斗がおった 別にそこでサボってることに意味はなかった 始めは普通にサボってた 保健室やら屋上やらいろんなとこに行った でもそのどこに行ってもビッチに捕まる… お前らには興味ないねん… もうめんどくなって人のいないとこを探して校舎裏に行ったら誰かが寝っころがっとった で興味本位でちょっと話しかけてみたら思いのほかおもろい奴やった だから飽きるまでそこでサボろ思った 「あれ？今日は金髪君おらんの？健斗やん？」 「………銀…」 健斗に声をかけたら健斗は泣きだした オレはその時初めてあの金髪くんの好きな人が健斗やと知った で、多分本人気づい取らんけど健斗も…… でも他人の恋愛なんか興味ない こっちはこっちでおもちゃが無くなっていらいらしとんねん… だから適当に返事して適当に流してた でも聞いてたら思いのほか話が面白そうやった だから今後どうなるかな～と思ってアドバイスした きっとこれで健斗は放課後金髪くんに会いに行くやろ その後を思うとぞくぞくした、学校一の不良と健斗…おもろい組み合わせやと思う そりゃまなで遊ぶの以上に面白いことなんてないけど最近暇なオレにとっては十分おもろい 教室に戻ってく健斗の後姿を見ながらにやにやが止まらんかった