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学の本音

次の朝起きて冷静になると惨めで惨めでしょうがなかった もやもやと体に中途半端に熱が残ったままでもっとなさけなくなって 涙を流しながら着替えてシーツを洗濯した そんな事をしてたら時間も時間でしかもやるせない気持ちでいっぱいだったからその日はそのまま学校を休んだ 心のどこかで休めば銀が心配して来てくれるかもしれないと思った そんなときにチャイムがなった …もしかして… ばたばたとあわただしく階段を下りる 「っぎん!!」 来たのが誰かなんて確認しないままドアを開けて飛びついた 「…………あ、の学さん?頬付先輩じゃなくてすいません…」 「……あ…」 「やめてよ、学離れてよ」 来てたのは健斗と猛だった …恥ずかしい… それと同時にがっかりする 「銀も誘ったんだけど…」 健斗にそう言われて余計悲しくなってしまった とりあえず健斗たちを家に上げる 「学鍋好きでしょ?猛の鍋おいしいよ」 「……うん…」 猛がキッチンに立っている間俺と健斗はテーブルに座って待ってた あんまり誰かと何かをする気分にも慣れなかった 「ねぇ学?」 「……?」 「銀と何あったの?」 「……………」 やっぱりそれを聞くか… 玄関であんなことをしておいてなにもないとは言えない… 「ケンカした…」 「…それだけ?」 「………好きって言ってくれない…」 本音が出た …銀は好きって言ってくれない…銀は俺の事は好きじゃないのかもしれない…男だからどんなにやっても妊娠しないし、男同士でなかなか人に相談もできないから体の良いセフレぐらいにしか思われてないのかもしれない… どんどんそう思えてきて辛かった、今朝散々泣いたのにまた涙が滲んできた 「……っず…ぐず…」 「そっか…」 健斗に頭を撫でられる こいつに頭を撫でられるなんて思ってもなかった 「…しかも…っず…女の子と、いつも一緒にいる、からぁ…ぐすっ…」 「不安になったんだね?」 頷く そうだ…俺不安だったんだ… 俺は銀見たくかっこよくないし、健斗みたいな可愛くもないし、猛みたいに強くもないし…男だし…素直じゃないし… だから銀はやっぱり女の子の方が本当は良かったのかもって思っちゃったんだ… 「……もし…っず…」 「ん?」 「もし…銀が…女の子の方がいいって思ってたらどうしよ……っぐす…」 口に出して余計不安になった 涙が止まらなくなってぽろぽろこぼれて行って机に水たまりができる 「大丈夫ッスよ、きっと」 「………?」 「頬付先輩も意地はってるだけッスよ」 「………でも…好きって言ってくれないし…また…まなって呼んでくれなくなった…」 「だからそれ本人に言ったらいいんすよ」 「………銀に…?」 「そうです」 銀に…… …もし…そこでハッキリフラれたらどうしよう… 嫌な事ばかり頭をよぎる 「………でも…もし…」 「でもはナシ」 「………やだ…」 「学ならできるよ」 再度健斗に撫でられた …怖い…けど……やらないと… 「…うん」 言う…明日絶対言う… その夜は久々に楽しかった 心のどこかで銀はきっと俺を好きだというおごりがあった

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