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イライラ【銀】
なーんもおもろくなかった
1ヶ月くらい前にまなに「嫌い」やって言われた
ちょっとイラッとしたからいじわる言ったら出て行った
なんでまなが怒ってるかオレにはわからんかった
でその日の夜にまなが電話なりメールなりを送ってくるやろう思うて待っとった
でもまなからなんの連絡もなかった
………なんでや…
一人でソファに座ってスマホを眺めてイライラした、そしてそんなことを期待して待ってる自分にもイライラした
らしくもない…
次の日ちょっと仕返しのつもりで朝あのクラスのビッチに『一緒に学校いかへん?』ってメールした
30秒で返信が来てもちろんオッケーやった
多少女とイチャついたらまなはやきもち焼いて謝るなりなんなりしてくる思った
オレから謝るつもりなんてない…だってオレなにもしとらんし…というかケンカとかやないし
でいつもより早くビッチと並んで学校に行った
ビッチはなんかよーわからんこといろいろ喋っとった気がする
多少女とイチャついてるところをまなに見せるんが目的やったからそいつが腕をからめてくるのも、ことあるごとに胸を擦りつけてくるのも止めんかった
そのまま教室まで行った
そしたらいつの間にか予想以上の人数の女が教室に集まって来た
あのビッチと登校してるのを見たり噂を聞いたりいろんな理由でいろんな女がよって来た
まぁ人数が多少増えてもそっちの方がええわと思ってほっといた、誤算は多少なんてもんじゃなかったことだ…でも中心にいたオレには気づけなかった
だからその時のオレは後ろから首に腕を回して背中に胸を擦りつける品のない先輩も、腕に絡みついて離れないビッチも、床に座ってオレの膝に顎を乗せてうにゅうにゅアホみたいな喋り方する後輩も全部放置しとった
で、まなが教室に入ってきてオレと目が合った
だからあえて「学」に余裕たっぷりで挨拶してやった
まなはそのまま教室からいなくなった
何週間かその状態が続いた
授業には基本出なかったし出てもあえてまなとは逆の方を向き続けた
なかなかまなが話してこないのに苛立ってたから不安を煽ってやりたくなった
そんな事をしてたらまなが学校を休んだ
健斗と猛に一緒にまなんちに晩飯食べに行かんかって誘われたけど断った
イライラしてあまり冷静に物事を考えられんくなっとった
次の日もイライラが収まらなくて朝も教室には行かんかった
一人で保健室で横になっとった
もうマメに女子にメール返して優しくして…王子様やるんは疲れた、そもそもおまえらのためやないし、まなのやきもちのためやし…
そんなこと思ってベットの上でごろごろしとった
そしたら誰かが入ってくる音がしためんどくさいから寝たふりをした
「あー頬付クンいたぁ?」
うっわ…めんどくさ…
「もぉ~ゆーり超探しちゃったぁ?」
名前なんていちいち覚えてへんわ…
「ねぇ~頬付く~ん寝てるのぉ~?」
「…………」
「ぎーん?」
「……………」
「襲っちゃうよ~?」
あーもう、うっとおし!!
人が寝てると思ったら調子乗って名前呼んだりべたべた触って来たりしよって…!!
多少怖い思いしたらええわと思ってそのゆうりとか言う女をベットに押し倒した
いつもなら絶対こんなことしなかったこういうタイプの女はこういうことしても調子に乗るだけやってわかってたから…でも今回はそんな事にも気づけないくらい苛立っとった
イライラしてそれを自分でもどうにもできなくてそれに余計腹が立った
「…きゃはは、やだぁ、もぉえっち~」
えっちもくそもあるか…お前なんかになんも感じんわ…
「やだったらぁ、もぉ~」
嘘つけ、何が「やだったらぁ」や、あほくさ
「や~だ、だめっ、もぉ~」
「なんで?自分から誘ってきたやん?」
「ん~、ちゅーしてくれたらいいよ?」
ここでこいつはダメな奴だと気づいた
誰がお前にちゅーなんてするか
そのままそいつには適当な事言って帰した
結構キツイこと言った気がする
出て行くときその女は「もぉ~頬付クンのバカっ!!キライ!!」って言って出て行った
お前に嫌われても痛くもかゆくもないわ
この時はこれが原因であんなに大事になるとも思わんかった
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