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まなの真意
もう王子様するのも疲れて次の日の朝も適当なところで時間を潰した
でもどこに行っても必ず1人か2人ついてくる
で、そいつらはまわりに人数いないことで調子づいて大胆だった、大胆っちゅうか単純に品がなかった
だらしなくボタンを第三まで開けたり、履いてる意味あんのかってぐらいスカート短くしたり…
で相変わらず体を擦りつけてくる
男子がみんなそれで落ちると思ったら大間違いや…
それで、教室に戻ったら机の中にいつかまなが着たまま帰ったオレの服が入っとった
まなのほうを見ると下を向いたまま目を合わせようとしない
……ほんとなんなん…
イラッとしてまなから顔を背けて寝たふりをした
「…は?」
「…?ぎんせんぱぁ~い、どぉしたんですかぁ?」
放課後何人かの女子から逃げて廊下を歩いてたら窓からまなが見えた
それとなーく見てたらまなは自転車通学でもないのに駐車場に入ってく
だからそのまま立ち止まって目で追った
そしたらあのいつかの赤茶髪のレイプ男がいた
始めはまた何か脅されてるんやと思ったでもまなはそいつを見つけて嬉しそうに駆け寄って行く
……………なんでそんな嬉しそうにしてんねん…つかなんでそいつとつるんでんの?
イライラが強くなる
「あぁ~内海先輩来てますねぇ~」
「内海?」
「はい~確か2回留年しててぇ~今二十歳なんですけどぉ、ついこの間まで3年生だったんですぅ~でもこのあいだなんか退学しちゃってぇ~で今は専門学校に入りなおしたみたいですよぉ~?
カッコいいしノリもいいからすごいモテてましたぁ、あっ、ぎんせんぱいほどじゃないですけどぉ~」
「…………へぇ…」
オレのシャツの裾をずっと引っ張ってる子が言う
あいつ内海って名前なんや…ってか20歳…
「…内海先輩がどぉかしたんですかぁ?」
「……いや…」
そのまままながセンパイの車に乗って出て行くのをだまって見送った
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