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慣れましたね
「なんスか…結局オレだけ蚊帳の外じゃないッスか……」
「………ごめん…」
昼休み校舎裏でいつも通り昼ごはんを食べながら怒ってる猛に頭を下げる
「ええやん?今こうやって報告しとるんやし?」
「原因頬付先輩じゃないッスか!!!」
今は銀も戻ってきてまた4人で昼飯を食べている
平和だ……
「え~やだぁ今日もセロリ入ってる……」
「………そんな顔してもちゃんと食べてもらいますよ…」
「え~やだぁ…」
健斗と猛も順風満帆らしい
「あ、健斗セロリいらんのんやったらオレ貰ったるで、まなの小学校の時の写真と交換で」
「ほんと!?」
「やめて!!」「やめてください!!」
油断も隙もあったもんじゃない……
あれから銀は相変わらず絶倫でヤりたがりだし俺も相変わらず流されるしでしょっちゅうヤってるけど銀はよく好きだって言ってくれるようになった
思わず銀の方に視線をやると目が合ってニヤッと笑われた
…………あ、やばい…
銀がこっちにじりじり近づいてくる
「や…く、来んな!!!」
「ヤダ」
「来んなっつってんだろ!!!」
「ヤダって言っとるやん?」
あっという間に壁際まで追いやられる
銀の胸に手を突っ張って押し返す
「ん?なに?チューして欲しいん?」
「言ってないだろ!!!」
そんな意見聞かずに銀はぐいぐい顔を近づけてくる
クッソ…前言撤回…全然平和じゃない…
「っや…人前でそういうことすんのやめろよ!!!」
「……まな?」
「うわっ!!やめろ!!!耳に息かかる!!!!」
「………好き…」
「…………っう…」
マジこいつずるい…不意打ちすぎる…
カーッと顔が熱くなっていく
「……好き、大好き…だからチューさせて?」
「………や…だよ…」
顔を逸らして抵抗の言葉を吐くけど思わず腕の力が緩んでしまう
そのまま銀に唇に噛みつかれるようにキスされる
「……っん…っや、ぎん…やだ…ってぇ……」
「嘘、自分から手緩めたやん」
銀の舌が口内に入ってくる
あーもう…くっそ…また流されてる…
わかっていてもどんどん力が抜けていって抵抗できないじわじわと体中に快感が広がっていく
「…うぁ、っん……っはぁ、ぁん……っや…っも、むり……」
「……………」
それで銀が放してくれるはずもなく口内を舐られ続ける
自分の力で上半身を支えられなくなってきて銀に腕を背中に回される
背中を押されてより深くキスされる
「……ッん、っあ…やぁ…ぎ、ん……っも、やぁ…」
「……………………」
そのままキスされ続ける
ボーっとしてきた視界の端にこっちを見たまま会話する健斗と猛がチラッと見えた
「………慣れたね…」
「………そうッスね…」
「………………」
「………………」
「………………」
「………頬付先輩絶対「好き」って言ったときの学さんの反応面白がってやってますよね…」
「………そうだね…」
「………………」
「………………」
「………もし好きって言ったらキスさせてくれますか?」
「………言わなくてもしていいよ…」
「…………先輩好きです」
「…………おれも好き」
………バカップルめ…助けろよ…
【翔さん編 終わり】
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