「きゃぁぁぁぁ!!!んも～頬付クン超カッコいい!!」 銀の衣装が出来上がったらしくって教室の中心に女の子の集団といつもと違って髪をワックスで立たせている銀が見えた 銀は銀の衣装を作りたいと志願した女の子が多かったから相当早く衣装が出来上がった いいなぁ、はやくおれも早く着たいなぁ… 銀は男のおれが端から見ても確かにかっこよかった 「健斗くん健斗くん、衣装できたよ」 「ほんとう!?」 「うん、着替えと…あとメイクしてあげるからこっち来て」 「……え、着替えは自分でできるしお化粧…？」 「いいからいいから」 そう言って女子数人に保健室に連れてかれた 「ほら、できたよ健斗くん」 「きゃーかわいー」 「すごーい、顔小っちゃーい足きれー」 「………」 20分ぐらいあれやこれやいろいろやられた 鏡に映ってたのは薄いピンク色のふわふわひらひらのお腹のところに大きなリボンがついたドレスを着て、かわいいくるくるの巻き髪の女の子だった 「これ!!女の子のだよ!!」 「……？そうだよ？」 「おれ男だよ!!」 「でも健斗くんこっちの方が似合いそうだったし、実際すっごくかわいいよ!!」 「ほらっ!!みんなに見せに行こ!!」 「っわ、っあ、ちょっと…まって…引っ張らないで」 「どうしたの？」 「こ…これ…むり…歩けない…」 女の子に渡されて履かされたのはかかとの高い靴だった女の子が9センチヒールって言ってた気がする 目線が高くなって爪先立ちしてるみたいでよろよろして歩けない 「こ、こける…むり、むり!!」 「う～んでも5センチはなぁ…」 「9センチの方がきれいに見えるよね」 「ね」 「っや、でも…っもう…」 「今回は仕方ないから上履きでもどろっか、本番はほとんど座ってばっかだし教室の端まで歩けるくらいになればいいから大丈夫だよ」 「う…うん…」 そのまま流されるまま教室に連れて行かれた 股がスースーする… 教室に行くまでにいろんな人に見られてちょっと恥ずかしかった パンツが見えそうでスカートの裾を引っ張りながらちまちま歩く でも裾を引っ張りすぎると胸の部分の布がずり下がってきて胸が見えそうで何となく恥ずかしくって胸の部分も引っ張って歩いた かわいーって声がたまに聞こえる ……か、かわいいのかな…おれのことかな… 女の子のかっこの時にそう言われるのは不思議と悪い気はしなかった ………猛もかわいいって思うかな…そう言ってくれるかな…… 猛が顔を赤くして口を手で覆って目を反らしながらかわいいって言ってくれるのを想像して顔が熱くなった 悪くないかも… ホントは銀みたいにカッコいいホストのかっこでバシッと決めたかったけどこれでもいいかも… 猛が可愛いって思ってくれるなら悪くないかもと本気で思って足早に教室に帰った …学に写真撮ってもらお…