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来てほしい…
結局あれから紺庄先輩とろくに顔を合わせないまま文化祭の日がやってきてしまった……
あの次の日どうしてもと担任に言われ資材を運ぶのを手伝わされて紺庄先輩たちと昼飯を食うことができなかった
ちょっと気まずかったって言うのもある
本当なら担任手伝う前に紺庄先輩に弁当を届けて少し会話するぐらいの時間はあったかもしれない…っていうかあった…
でもそれを手伝いのせいにして姉貴に弁当を持っていってもらうように頼んだ
その後も学祭の準備が本格的になって来たり、バンドの事で鈴木先輩たちに呼ばれたりで忙しくてあのことをなぁなぁにしたままにしてしまった
あれ以降紺庄先輩と登校することもなくなって姉貴にも心配…って言うか怒られたなぁ…
紺庄先輩の家の方面の始発はオレの家の方面の始発よりも10分ほど遅い
いつもはオレが紺庄先輩に合わせてた
最近はそれを待たずに登校している…
バンドの朝練とかも始まって気まずかったこともあって紺庄先輩に一緒に登下校できませんって言うメールは送ったけど返信はなかった
音楽室に行くと鈴木先輩と篠田先輩が来てた
バンドももともとは紺庄先輩にやりなよって言われなきゃやってなかったしなぁ…
今はやって良かったとおもってるけど
「おー猛ーおはよー」
「おはようございます」
「今日は頑張ろうな!!彼氏君も見に来るだろ?」
「…………」
先輩来てくれるんだろうか…
って言うかオレは先輩と仲直りできるんだろうか…ケンカはしてないけど…
そもそも紺庄先輩に告白したのはオレだ
でもあの時先輩はオーケーしてくれたけどわからないとも言っていた…
先輩…本当はあの時怖くてあんなこと言ったんじゃないかな…
オレみたいに目つきも悪い、不良で、自分よりもずっと大きくて力のあるやつにいきなり押し倒されてあんなこと言われたら怖くて断りたくても断れなかったのかもしれない…
少なくともオレは頬付先輩にあんなことされたら確実に怖くてちびる…
学さんってすごいな……
どんどんどんどん気持ちが沈み込んでいった
このあいだあんなそっけない態度取ったせいで紺庄先輩も冷めて距離を置いて離れようとしてるのかもしれない……
「………え、猛なんか暗くない?」
「やめろよー今日本番なんだからさー」
「すんません…」
篠田先輩に背中をばしばし叩かれる
そうだ…とりあえず本番頑張らないと…
クラスの奴らはやっぱりオレが煙たいみたいでクラスの方の番はしなくていいって言われた
あそこにいるのもあんまりいい気分じゃないしそっちの方が俺にも都合は良いから良いんだけど…
だから今日はずっとバンドの手伝いができる
ライブがあるのがちょうど午前中の11時だからそれまでは練習と機材の準備だ
学さんから聞いたら紺庄先輩はここは休憩らしくって見に来ようと思えば見に来れるらしい…
…………来てほしい……
そのままいったん教室に行くために解散するギリギリまで練習を続けた
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