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文化祭おまけ 散々だ…

「……散々だった…」 がやがやうるさい教室の隅に座ってはぁ…っとため息を吐く あの閉会式も終わって今は各教室でみんな打ち上げを満喫している 「まな、ほら飲み物」 「……………」 「いろいろ他のクラスから余ったもの貰ってきたらしくて食べ物もいろいろあったで?あ、リンゴ飴もあったわ」 「……いらない…」 「まなー?またご機嫌斜めなん?」 「違う」 健斗はあのあと教室に帰ってこなかった 多分猛と一緒にいるんだろ… 「いやー働いた働いた」 「………」 銀が俺の隣に腰を下ろす これで健斗と猛がそう言う関係なのは学校中に知れ渡った 3日もしたら知らない奴なんていないくらい有名人になるだろう もともと猛は健斗以外ないって感じだし健斗もそう言うのは気にしないタイプだから大丈夫だとは思う まぁこれからしばらく猛はモテるだろうし健斗は妬くだろうけど…… ちらっと横目で銀を見る 俺が銀と付き合ってるって誰かに公表することなんて今後あるんだろうか… またため息が漏れた 俺も健斗ぐらい馬鹿だったらよかった…… 「まな…」 そんな事をボーっと考えてたら銀に呼ばれて焦って顔を上げた 銀の顔がものすごく近くにあった 「うわぁ!!…あぁああぁあ!!!」 焦って後退したら膝に持ってたジュースをぶちまけてしまった 「あー!!杉田こぼした!!」 「うっわびしょびしょじゃん!!」 周りが騒ぎ出してタオルを持ってきてくれたり茶化したりする とりあえず床にこぼれた分をタオルで拭いた ………キスされるかと思った… 銀の顔が近くにあった時そう思って焦った… 「うっわ、杉田お前ズボンすごいぞ」 「着替えて来いよ」 「あ、わり…」 「トイレー?オレも行くわ」 「!?」 「ははっ、お前らホント仲良いな」 「って言うかお前らもあれなんじゃね?ホモホモ」 「そーだそーだちゅーしてたしなー」 「ってか紺庄だろ?まぁでもあれだけかわいかったらそう言う気も起きるわー」 「え、なにお前そう言う感じなの」 「いけるいける、余裕余裕」 「やめとけよ、紺庄の彼氏怒らせたらお前学校来れなくなるんじゃね?」 「吉田だもんな~やめたわ」 「お、俺…着替えてくるから…」 話題がこっちに話を振られる前にコソコソと教室を出た 運よく後ろではまだ健斗たちの話題を話してるみたいで教室から出ようとする俺を気に留めるやつもいなかった ばれたかと思った… ほっと胸をなでおろして近くのジャージを持ってトイレまで行く 「あーばれたかと思ったわ~」 隣で銀が間延びした声を出す 結局こいつはついてきた…… 「お前のせいだろ!!!」 「オレはばれても良かったんやで?」 個室に入って鍵を閉めようとしたら銀が足を挟んでこじ開けようとする 「っや、あの俺着替えたいんだけど…」 「手伝ったるわ」 「う、っわ!!」 銀が個室に押し入ってきて便座の蓋に尻もちをつく 銀が俺をにやにや笑って見落ろしてた ………あ…ヤバい…

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