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名前
「こっち銀様、でこっち私ねー」
「はいはい」
まなちゃんは持って来たおもちゃの人形を銀に渡して遊んでた
お姫様の人形を自分で持って王子様の人形を銀に渡している
……銀そうとう投げやりだけど
「学はこれね」
「………それ馬じゃん」
俺には馬の人形が渡された…
………馬…
「まぁ、オレに乗られるって意味では似合っとるんやない?」
「……うるせ…」
そうやってまなちゃんの遊びに付き合ってあげてた
そのうちに眠たくなって来たらしくて銀に寄りかかってうとうとしだした
かわいいな…
やっぱり兄弟欲しかったな~
銀がまなちゃんを抱き上げてベットに寝せに行くのを見ながらそう思った
「あ~疲れた…」
「お前なんもしてなかったじゃん」
「あれならビッチに絡まれる方がマシやわ」
「おい…」
そんな話をしながらまなちゃんのおもちゃを適当に片づけた
「まな、ホントにお母さんみたいやな~」
銀に突然まなって呼ばれてびくっとした
そ、そっか…まなちゃん寝たんだもんな…俺か…
いつも呼ばれてるはずなの妙に意識してしまう
あれだもんな…学って今まで呼ばれてたのケンカしてたときとか…うまく言ってなかった時ばっかだったもんな…
「あ、今まなって呼ばれて嬉しかったんやろ?」
「……違う…」
「まな、こっち来い」
銀が自分の前に置いてある座布団を指差してる
黙って銀と向かい合って座る
日光が当たって暖かかった
なぜかいつもより甘えたくなってそのまま銀の胸に顔を埋める
銀の匂いがした
いつもしないことをしたせいで恥ずかしくなる
「どしたん?まな今日いつもより素直やん?」
「………別に…」
「まーな?」
銀に頭を撫でられ名前を呼ばれる…
…気持ちいい…
なんで自分がいつもよりこんな素直かわからなかったけど銀が頭を撫でてくれて気持ち良くてどうでもよくなった
「ふふ、じゃあまなおもちゃで遊ぼか」
「…?」
「新しいの買ってん」
「!?」
そう言って銀はクローゼットの上の段から「玩具」箱を持って来た
「乳首用のバイブ新しいの買ってん、まなどれがええ?」
「あ、遊ばねえよ!!」
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