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隣のおばさん

今日はなかなか機嫌がええ まながサボることについていろいろ言わんかったし、しかも一緒にサボってさらに一緒に寝てくれた そのテンションのまま家に帰ってまなを迎えに行った あ、学じゃない方な…ややこし… 「あら~銀くん」 「まな迎えに来ました」 「せっかくだしお茶飲んで行きなさいよ~」 「いえ、おかまいなく…」 「いいのよ、ほら」 隣の家のおばさんの家に半ば強引に連れ込まれた 隣に住む叔母さんはもう30歳になるぐらいで確かちょうどまなと同い年の男の子がいるって言っとった 旦那が単身赴任中で寂しいらしい 聞いとらんのにべらべら話してくれた 前会ったときは申し訳程度に化粧してジーンズにTシャツやったのに今日はガッツリ化粧して香水も振って髪もしっかりセットしてやたらと胸元の開いた服を着ている まぁ一般的にはきれいな人なんやろうけどオレはあんまりこの人自体は好きじゃなかった 「まなちゃん全然私と話してくれないのよ~おとなしい子なのかしら?シャイなのね、きっと」 「そうですね…」 んなわけあるか…あのチビずっとぴーぴーうるさいくせに何いっちょまえに猫かぶってんねん… 「まなちゃん?銀くん来てくれたわよ~」 「まな、帰るで」 「…………」 チビは部屋の隅で絵本を読んでいた オレを見つけると何も言わずに荷物をまとめてこっちに来た 「スイマセン、ありがとうございました」 「いえいえ~まなちゃん良い子で良かったわ~また明日ね?」 「…………」 早々とお茶とお菓子をもらって帰った おばさんはまだいてもいいのに~とか言っとったけどハッキリ言ってめんどかった 「ふぃ~疲れた疲れた…」 「…………」 「なに?どしたん?」 チビはあれから何も話さない …どしたんやろ? 「?」 「あの人すごい嫌だ…」 「あの人って隣のおば…奥さん?」 「…………」 チビはこくんと頷いた なんかあったんやろか? 正直めんどい…けど… 「だって行っても銀様の事ばっかり聞くんだもの、下品…」 「…………」 思わず笑いそうになった 「いい年してあんな服来てだらしない」 「………せやな」 腕を組んで仁王立ちで怒るチビがなかなか面白かった わかっとるな、こいつ でもこいつの機嫌が悪い理由はそれだけではなかったらしい 「……銀様また学と遊んだでしょう?」 「なんで?」 「匂いがする…」 犬か… いや遊んだっちゅうか寝ただけやけど 「昼寝しただけやって」 「ズルい!!ズルいズルい!!銀様学ばっかり!!」 誰のせいで寝不足や思っとるんや…こいつ… まぁほっとけばええか… そのあともこいつはずっとズルいと駄々をこね、散々オレの足に絡みついて生活を邪魔してきた やっぱガキ苦手や……

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