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ママ
「………」
「………」
「………」
き…気まずい…
俺は今銀とまなちゃんとデパートに来ていた
さっきからまなちゃんがずっと俺の事睨み付けている…
「なんで学がまたいるの…」
「………」
「なんで銀様また学も一緒なの!?」
「あーうっさい…先週言うたやんか」
「もう!!まな明日までしかいないんだから!!学も空気読みなさいよ!!!」
「……一番空気読めてないのはお前や…」
5歳児に空気読めって言われた…
っていうか銀そういうことこっそり言うのやめろよ…
「……銀様手繋ごう?」
「いやや」
「なんで?」
「………手が痛い…」
「おい」
銀がそそくさとポッケに手を隠す
手が痛いとか…どんな嘘だよ…
まなちゃんがシュンとしてる
「手ぐらい繋いでやれよ」
「学となら…」
「うるさい」
「………」
「ほら、繋いでやれよ」
そう言うと銀はしかたなくまなちゃんに小指を差し出した
まなちゃんがぱぁっと顔を輝かせて銀の小指を掴んでた
………やっぱり子供ってかわいいよなぁ…
断じてロリコンではないけれど…
「なんで小指だけなの?」
「………他の指が痛いからや…」
「ふ~ん…」
「………おい…」
……こいつ…もういいや…
「で、なに買うんだよ…」
「あぁ、あんま決めとらん」
「はぁ?」
銀が言うには家にいるとまなちゃんが騒がしくしかも洗濯、料理、掃除をやるって聞かなくて部屋が汚れるらしい…
だから適当にぶらぶらするんだって…
てかそれさ…
「それ、俺いらなくね?」
「なに言っとるん家族っぽいやん、な?ママ?」
「………マジでやめろ…」
「ママはお昼何が食べたい?」
「だからやめろって!!!」
「ちょっと!!まながママなんだから!!」
ちょっとドキドキした
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