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5歳児のダーリン

まながいなくなった トイレに行くって言って戻ってこなかった 理由は何となくわかる オレが邪険にし過ぎたからや 別に邪険にしたつもりはない、邪険にしたっちゅうか…学に構いすぎた… まなを学に構うためのネタにし過ぎたんや やりすぎた… 「…はぁ…どこ行ったんアイツ…」 デパートの中を疾走して探し回ったけどいなかった そんな時に学が膝に手をついてるのが遠くに見えた ………一度学と落ち合うか… そう思うて学のほうに駆け寄ったら学が自販機と話始めた ……学…なにやってんの… 飲み物買おうとしてるんやろか?そう思うて学に近付いたら自販機の影にまなのぴんくいろのワンピースが見えた まな…見つかったんや… ちょっとほっとした自分がいておかしかった とりあえず近くのベンチに座る なんか話込んどるみたいやったし邪魔するのもわるいやろ… そのうち学から連絡あるやろし… ………一週間学とヤっとらん… なんとなく体が重いようなダルイような気がする でもこれも明日で終わりやし…明日暇やし… …………… まなが結構本気でオレの事を好きなのは知っとった だからよけいめんどくさかった それを、しかも子供のを本当に邪険に扱えるほどオレも神経太くない かといってまなが好きなわけでもない、悪いけどどっちかって言ったら苦手や… だからめちゃめちゃめんどかった… そんな事を考えてたらスマホが鳴った まなや… 「はい~?」 『…………なんかヘラヘラしてて腹立つな…お前ちゃんと探したんだろうな?』 「探したで?で、どしたん?見つかった?」 『あ、うん…今そっち行く、でどこ?』 「あ、おったおった、今そっち行くわ~」 向こうで学がキョロキョロしてるのがよく見えた そっちに向う まぁ、今日最後やし…今日ぐらいはちゃんとかまってやってもええかな… そう思った

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