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鍵がないなら野宿をしたらいいじゃない!!
「ちょっと!!なんで買い物の後も学が一緒なの!!買い物終わったんだから帰ってよ」
「………いやでもまなちゃん、銀が家の鍵を…」
「そんなの野宿すればいいでしょー!!!」
「………」
無事まなちゃんも見つかって駅まで戻ったら銀が泊まれだって…
まなちゃんの事もあったし帰ろうとしたら銀に鍵と財布を取り上げられて帰れなくなった
で、今は銀の家で帰りの途中に買ってきた材料で鍋をやってる
机の中心で鍋がぐつぐつ言ってる
「銀…今ならまだ電車あるし鍵と財布返せよ…」
「ん~、あ、学鍋吹きこぼれそう、蓋とって、あとその辺の野菜の残り全部入れてええから」
「……………」
納得いかないけど鍋は吹きこぼれそうだったから蓋を取って野菜を突っ込む
「だから銀…」
「あ、学ちょっとこっち、手伝って」
「…………なんなんだよ…」
釈然としない…
でもただ鍋出来上がるの待ってるって言うのもなんかタダ飯食らいみたいでいやだったからしぶしぶ銀のいるキッチンに行った
銀はなんか切っていた隣の皿に肉がのっかてる
………これ持ってったらいいのかな…
ちゃんと手伝う事があったことにホッとする
「銀これ持ってったら…」
「まーな」
「!?」
皿を持ち上げたら突然唇に何かふにっと押し当てられた
何があったのか理解できなくなる
処理が追いつかなくて目をぱちくりさせていると銀に肉の入った皿を持たされた
「じゃあ、オレこっち持ってくからそっち頼むな?」
そう言って銀はキッチンを出て行った
肉の皿を持ったままその場にへたり込む
「っくぅ…く、っそぉ…」
またやられた……
「銀!!」
「学ー肉無いと鍋出来んのやけど~」
「…くっそ…」
「あ、ついでに冷蔵庫からポン酢とお茶持ってきてー」
「そんないっきに持てねえよ!!!」
くそ…まなちゃん帰ったら覚えてろよ…
ちゃんと顔が熱くないのを確認して肉を持ってキッチンからでた
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