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健斗こけたで

「頬付!!」 「はいはい…」 投げてよこされたボールを頭上のゴールにたたき込む 周りからおーって歓声とキャーって言う黄色い声が飛ぶ これなかなかできんのんやって…飛んだら届くし楽やからこうやって入れとるだけなんやけど… 「頬付お前ホントにバスケやったことないのかよ」 「ん~ないですね~」 声をかけてきたバスケ部の…なんていうんやっけ?…まぁ名前忘れたけど先輩が肩を組んで訪ねてくるのをやんわりいなして答える なんでこんな馴れ馴れしいんや… 「頬付~今度練習見に来るだけでもさ~お前きっとすぐレギュラー取れるって」 「はぁ…考えときます」 曖昧な返事を返す 行く気なんてないんやけど… 体育館は日替わりでバスケとバレーで交互に使う それでも何組もあってさらにAとBにグループがわかれとるから変わりばんこに試合をやっとる 今オレのチームが終わったとこやからしばらく順番は回ってこん ひとつ前に試合を終えた猛を窓際に見つけて、隣にいって壁によっかかった タオルやら変な匂いの制汗剤やらレモンのはちみつ漬けやら飲み物を持ってくる女子は適当にあしらった 猛はオレが隣に行くと嫌そうな顔をしたけど見なかったことにした 「猛うまいやん」 「………嫌味ですか」 「褒めとるんやけど…」 「………ありがとうございます…」 周りの女子がオレと猛が並んでるのをみてキャーキャー言って写メを撮っとるのを無視する ………なんか別の意味でハァハァして写真を撮る吉田(姉)もおった気がしたけど無害なので無視する…なんで一人だけ一眼レフやねん… そのままちらっと窓の外を見たグラウンドで何人かが白黒のボールを追いかけとる その中にまなを探した ふふっ、乳首気になっとるんやないやろか まぁそうなるようにしたんはオレやけど そのまま目を動かして探すけどまなは見当たらなかった 「………学さんですか?」 「…ん~…おらん…」 「…………よく見えますね…あんなのオレ点にしか見えません」 「…あ、健斗や」 「あーあの赤いバトン持って走ってる……あ…」 「な?見えるやろ?」 「………見えますね…」 なんて猛と他愛もない会話をしながらもまなを探したがやっぱりおらんかった う~ん…便所か…ケガか…あ、もしかして乳首服に擦れるの我慢できんくなったんやろか? もうまなの乳首がそこまで開発できてたかと思うとゾクゾクした ………よし 「猛~先輩にオレ帰りますって言うといて」 「っえ?っあ、頬付先輩!!」 「あ、健斗こけた」 「っ!?」 「じゃな~」 「こけてないじゃないですか!!!あ、ちょっと!!言いませんよ!!オレ絶対言いませんからね!!」 そんな声を背中に聞きながら体育館を後にした ああ言って猛は必ず言っといてくれる 安心して一度教室に戻ってまなの荷物と自分の荷物を持ってまなの行った先を探った グラウンドからトイレなら1階の東やな~…あ、でもまな保健室寄って絆創膏貰うやろから2階の西か… そんな事を推理しながらウキウキしたまま2階西トイレへ向かった

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