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先輩は俺のです
そうだ…先輩と髪結ぶって約束してたんだった…
紺庄先輩との約束を思い出して先輩の教室に向かった
廊下を歩くだけで変な目で見られる
文化祭の一件以来いろんな奴らにいろんな目で見られるようになった
元々悪い意味で目立っていたけどもっと目立つようになった
もちろんその中には気持ち悪がったり嫌悪するやつらもいたんだろうけど別に気にしなければどうってことなかった
それに悪いことだけじゃなかった、はっきり言ってありがた迷惑だけどオレに好意を抱いてくれてるやつもいたしクラスの奴らは前よりオレを怖がらなくなった
まぁまだケンカを吹っかけてくるやつもいたし先輩に内緒でケンカもしたけどちょっとは普通の高校生らしくなったと思う
……まだ少しだけ先輩とのこと聞かれたり先輩といる時にじろじろ見られるのは照れくさかったけど…
先輩のいる2‐3についた
入口からちょっとだけ顔を出して先輩を呼んだ
周りの人たちがやっぱりひそひそ話したり紺庄先輩とオレを交互に見たりした
先輩は教室の後ろの方でチアのユニフォームを着てポーズを決めて写真を撮られていた
ちょっとだけむかむかする
そのうち紺庄先輩がオレに気づいて駆け寄ってきてくれた
へそが出てるチアのユニフォームを着て、手のぽんぽんを揺らして、スカートをひらひらさせながらニッコリ笑って走ってくる
…………かわいい…
「猛?どうしたの?」
「あ、髪結ぶ約束してたんで…」
「あ、そっか!!じゃあ…ちょっと移動しよっか」
先輩は照れくさそうにはにかんでオレの手を握って教室から出た
先輩のスカートの裾が揺れて太ももがちらちら見え隠れする
…目に毒だ…
そのまま先輩について行くと先輩は階段を上りきったところにある踊り場で止まった
「はい!!コレゴムとくしね!!ともだちにかりたの、あのね、学も銀にしてもらってたから可愛くしてね!!」
にこーっと笑って先輩はオレの正面に背を向けて座った
白いうなじが見えてくらっとする
ゴムを手に通してから先輩の髪に手を伸ばした
先輩の髪はふわふわ柔らかくていつまでも触っていたくなる
そんな先輩の髪をくしですいて結んで行った
いっつも理沙の髪を結んでるから人の髪を結ぶのは慣れてるはずなのにいつもよりもたついてしまった
手が先輩のうなじや耳に触れる
「ふふっ、猛くすぐったいよ…」
先輩がくすぐったそうに肩を竦める動作がかわいらしくてまたくらくらしてくる
さっき先輩が名前も知らない人にポーズを決めて写真を撮らせてたのを思い出した
……………
またさっきのむかむかが戻ってくる
「……?、猛?」
「…………」
「?…猛、どうしたの?」
急に髪をいじる手を止めたオレを気にしてセンパイが振り向く
こんなに近くにいるのに先輩が恋しくなって先輩の細いカラダに腕をまわして引き寄せる
先輩がオレを見上げて頭にたくさん?を浮かべてた
そのまま先輩の肩に顔を埋める
いい匂いがした
「あ、の…猛?」
「………」
「大丈夫?」
ぐぐっともっと強く先輩肩に顔を押し付けてぐりぐりと頭を擦りつけた
「…っん…た、ける…髪…くすぐったい…」
先輩がオレに寄りかかってくたーっと力を抜く
ちょっと顔を離すと先輩の白い首が見えてもうくらくらして我慢できなかった
………先輩は…先輩は、オレの
はぁっと息を吐くとそれがくすぐったかったのか先輩がぷるっと身震いした
少し赤みが掛った先輩の首に吸い付く
「っえ、あ!!猛!?」
「………」
「っな、なに!!っや!!」
先輩は何されてるのかわからないのが怖いみたいで手足をばたばたさせてた
ちう…っと音が鳴って口が離れる
そこには赤く鬱血した痕がついていた
何となくその痕にもう一度キスした
「っえ、っえ…なに?」
「オレのだって言うしるしです」
「??」
先輩はキスマークもいまいちわかってないみたいでオレに吸われたところに手をやって摩ってた
「…先輩はオレのです」
「…?」
もう一度先輩を抱きしめて肩に顔を埋めた
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