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不機嫌解消法

くっそ…恥ずかしい…今絶対顔赤い… 俺は今銀に抱き上げられて運ばれてる 銀が歩くたびに揺れが伝わってきた 周りの奴らの冷やかしと歓声で余計恥ずかしくなる こんなカッコで銀にお姫様抱っこなんてされてるのを全校生徒に見られてるのが耐えられなかった 「借り物競争だからなんだからな!!仕方なくなんだからな!!」 「はいはい…」 「そうじゃなかったらこんな…」 「こんなことしない?」 「当たり前だ!!」 「え~でも、日曜の朝に立てなくなってオレに…」 「やめろ!!人に聞かれるだろ!!!」 「素直にホントは嬉しいって言うたらええのに」 「うるさい!!」 ぐいっと銀の顔を押したらバランスが崩れて落ちそうになって慌てて銀の首にしがみついた まだ体中熱い 今すぐにでも降りて走り去りたかった 「う~ん、まなご機嫌斜めやなぁ…」 「もとはといえばお前が健斗に………あ……」 銀の口角が上がったのが見えた 「健斗に、なに?ちゅー?ちゅーしたのがいややったん?」 「…ぅ…違う!!忘れろ!!」 「やきもち?」 「ッ!!うるさい!!!さっさとゴールしろ!!!」 「いててて…まな危ないって…落ちるで」 また慌てて銀の首に掴まった 一瞬地面に目をやって銀から意識がそれた時に頬に柔らかい物が一瞬触れてすぐに離れて行った ぴたっと頭が働かなくなって動けなくなる 「大丈夫やって、まな好き」 「……………」 だんだん頭が働きだして状況がわかってくると急激に恥ずかしくなった 顔が赤いことを悟られたくなくて顔を手で覆う …意味はないだろうけど… 怒ろうと思うのに恥ずかしくって声も小さくなってしまった 「……ばかぁ…見られるだろ…」 「誰にも見えんもん、見えてもほっぺと顔当たったぐらいにしか思わんって」 「こんなとこでやるなよ…」 「でも嬉しかったやろ?」 「……………」 「まな、かーわい」 「……うっせ…」 その後しばらくしてパァンって銃の音と拍手と歓声が聞こえた 1位だったらしい 今やもうそんなことどうでも良くて早くどっか逃げたい… ………なんか…すごい長かった…疲れた… 順位を確認して足早にその場から離れた ………ちゃっかり銀はついてきてるけど… 「まーな?可愛かったで?」 「ついてくんな…」 銀がのしっと後ろから寄りかかってくる 「こっちは?もう慣れちゃった?まだ気になる?」 「…ッン!!」 荷物が置いてある木のところについた途端 銀が唐突にスカートの中に手を入れて来た

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