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頬付先輩がホーム
「ねー猛、銀は?」
「……知らないですよ」
「この次銀試合なのに…」
ぷぅっと膨れて紺庄先輩がオレの隣にすとんと腰を下ろす
こんな時にも可愛いって思うオレはホントに末期だと思う、学さんにも言われたけどムッツリだと思う……嫌だけど……
「や~間に合った間に合った、次よな?オレの番」
「あ!!銀!!先輩たち探してたよ」
「だーいじょぶやって間に合ったんやから」
頬付先輩がいきなり現れて紺庄先輩の隣に座った
周りの女子がキャーって黄色い声を上げている
………オレは頬付先輩に会って初めて黄色い声の意味を知りましたよ…
先輩は黒と青のバスケのユニフォームを着て髪を乱雑に後ろに束ねていた
確かにカッコいいんだろうなということはわかる
性格残念だけど…
「……銀ご機嫌だね?」
「そう?」
「ね?猛、銀ご機嫌だよね?」
「………そうッスね…」
「なんでか聞きたい?」
「いいッス…」
「えーなんでー?聞きたい聞きたい」
「健斗は大人になったらな、身長175cm超えたら」
「えー…じゃあ超えたら教えてよ!!前の写真もその時一緒にみるから!!!」
「はいはい」
「……………」
いや…ムリだろ…
紺庄先輩が楽しそうにしてるから黙っとくけど…
頬付先輩はにこにここっちに意味深な視線を送って笑いながら紺庄先輩の頭を撫でている
…………オレまださっきの借り物競争でのあれ許してないんですからね…
「羨ましい?」
「……何がですか?」
「それ聞くん?」
「………聞きません…」
頬付先輩が学さんとそういうことしてきたんだろうってことはわかる
足のけがだけで学さんがここにいないのはおかしいし学さんを保健室に連れて行ったにしても時間がかかりすぎてる
さすがにそれがわからないほど馬鹿じゃない
……………紺庄先輩はわかってないけどソレは別に可愛いからいいんだ…
そう思ってたらブザーが鳴った
「あーオレ試合か~だるー」
「さっさと行ってください」
「なにそれオレ邪魔みたいやん」
「そうです」
「ひどい」
そう言いながらも先輩はこきこきと首を鳴らしながらコートに歩いて行った
先輩の青組のAとの対戦は白のBだった
頬付先輩がコートに入るだけでキャー!!っと歓声が起こって耳がキンキンした
白組の人たち完璧にアウェーだった
…………白の人たち…かわいそうに…
ブーっと音が鳴って結果が決まっているような試合が始まった
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